第12話・悪い医師、悪い病院
ダメな病院もしくは医院の見分け方。
狭い市内だと病院や医院の数も限られてくる。熾烈な価格競争やサービス競争とかは基本的にはないがそれでもこのご時世、1回きた患者を離さないところがある。
患者を離さない、というのは…このあたりで紹介状を書いてあげてもっとよい専門医のところに行ってもらおう、その方が患者さんの為だし…とか全然思わず、そのままずーっと通院させることです。
そこの医療機関では診れなくなる、つまり手に負えなくなるとそこの地元の救急病院へ搬送して押しつけちゃう…らしいです。
「押しつけちゃう」
こういう書き方には語弊があるかもしれません。
もっと早い時期に診断してもっと早い時期に紹介状を書くなりして大きい病院に情報提供して患者にとってよりよい治療環境を整えてやるのも医院の勤めではないか? 地方ゆえ、慣れた医者の方がいいといって渋る患者を説得して専門知識の医者にかかってもらうのもプライマリ・ケアたる責務がある開業医の務めだと思うのだが。
もちろんそんなことを平気でやれるのはごくわずかだ。でもないと思いたいがあるのだ。
慢性疾患で定期的に通ってまあ、高血圧だとか軽い糖尿病だとか軽い脳こうそくとかは医院とか小さな病院でも診れる。今は高機能特定病院や指定病院、また地もとのプライマリーケアを診る医院や診療所は当然必要だ。
儲けたい医者は患者を金ヅルとしか思わない。態度や言葉遣いでは絶対にわからない。患者=お客様だからとてもやさしい、根気よく何度でも説明に応じてくれる。それで患者だって、私のかかりつけは親切で良い医院もしくは良い病院だとか思うわけだ。しかし押しつけられる病院側にとってはその医者の正体がわかる。
多分そこの病院に勤務している看護師や医療事務にだってわかってくるのではないかと思うが。私はそういうところの倫理観や良識を疑う。だがこういう病院だって存続していけるのだ。
患者としてはたまったものではないが、これも絶妙で絶対にわからない。知らぬが仏? という言葉を思い出す。こういうことで私服をこやしてあの世まで財産を持っていけるわけないのに、何故そんなことをするのか不思議に思う。
さて、見分け方。
1、ある程度の治療を受けてもよくならないし、どっか別の病院に行きたいから紹介状出してと勇気を出して頼むと不機嫌になる。
または怒る。
弱い立場の患者を思いやらずどうして怒るだろうか。自己のする治療に絶対の自信のある医者は実は存在しないが、よそへ行くという患者を引きとめたりはしない。
逆に紹介状を出すと受け入れ先の医者から返事が返ってくる。それを自分の勉強として喜ぶ人もいる。そういうのがたとえ経験不足の若い医者であってもいい医者だ。
(ドクターショッピングが趣味? の患者もいるが、この場合は論外とします。逆に医者へのマナーも当然あります。)
2、患者にはわからないような言葉を使う(専門用語など)、患者を見ないでパソコンばっかり見る。もしくは入力しながら話をする。最低限患者の目を見て話すべきだと思う。そして横柄。すぐ怒るか不機嫌になるので、看護師や患者の方が気をつかう。患者へのあいさつをしない、もしくはかえさない。
恐ろしいことに上記の条件を1人でぴったりと当てはまる医師もいる。こういう人は生きてて楽しいのでしょうか?
世の中広いです。日本は医療的にはすごく恵まれてはいる。だから患者の方でも自衛したらいいと思います。
医療事故、病院もしくは医師の対応で納得いかない患者で、とことんまで戦う人も増えた。もちろん勝訴も。
でも実際のところ、少数とはいえ、モンスター医師もあればモンスター患者もいるし、世の中は広くて混沌としている。よりよいクオリティ・ライフを求めて各自で自己防衛と情報収集に努めないといけないだろう…。




