第1話・あいさつ
医者も看護師も薬剤師も臨床検査師もフツーの人間です。ただ医療の知識は専門の学校で学んだため患者さんよりはよく知っているだけ。
全部の病気を治せるわけではない普通の人間です。
さてこの日本の国は世界1,2位を争う国民皆保健の国です。
他の国がうらやむくらいです。
でもいろいろと抜け穴があるのを知っていますか?
たとえばもし生活保護さえ取れればこっちのもの。
ぜいたくを望まなければ衣食住、大丈夫。そのためのノウハウ本だってあります。
だから医療費だって当然大丈夫、ちょっと身体の調子が悪いからって簡単に検査してもらえます。
生活保護もらって当然の人はいいけれどそれでない人は本当に
腹が立つ。
反対に働き蜂の人! ワーキングプアの人。
ちょっと身体の調子が悪いぐらいで休ませてはくれません。
やっと休みがとれて検査してもらえば1日がつぶれます。
精密検査にまわされたらもっと休みがつぶれます。
職場だっていい顔してくれません。
検査結果が悪性腫瘍で手遅れと言われました…どうしようか?
治療にすごくお金がかかります。3割負担でも我が家の家計では厳しい。
医療費負担軽減制度はあるものの◎万円以上とは制限があります。
また先に負担しないといけません。
仕事は休めないし子供は小さいし今は死ねません。
本当にどうしましょうか…。
私はこの保健制度を変に思う一人です。
どこぞの国よりはましかもしれません。
いつの時代もどこの国でも公平ではありません。
神様も公平ではありません。
運命だってそうです。
こういうことは誰も書きません。
でも心ある人はこういう状況を見ているし心を痛めています。
鳥よ、鳥。
あなたがそういう立場だったらどうするね?
「うん、生き物はいずれ死ぬ。
奇跡はあるかね? 私にはない?
それでは死ぬまでのタイムテーブルを作って
思い残しのないように(お金ないなら、ないなりに)お金のかからぬように思い出をいっぱい作ってなるべく笑顔で暮らすよ。
で、葬式代もなるべくかからぬように周りの人たちに迷惑かからぬように
ひっそりと死に行く準備をしましょう。」
(注・自殺の勧めではありませぬ)
医療に関するひとりごとエッセイです。よろしくお願いします。