恋するってこんな気持ちなんだ…
読みにくいと思いますが読んでくれると嬉しいです
カラ……私は窓を開けて星の少ない夜空を見上げた
「はぁ……」
小さなため息を出して、修学旅行の時を思い出す。
ヒメコちゃんの事どう想ってる?
ボッスンにはすごく感謝してて……
よくわからないけど
気になるよ
「あぁ〜〜何であんな事言っちゃったのよ、私のバカぁ…」
「はぁ…」
また一つため息をついて空を見上げる
「おいサーヤ」
「!!?」
「ギャー!何よお兄ちゃん勝手に人の部屋に…」
「入ってねーよドアが開いててお前が見えたんだよ」
「ため息をついているお前の姿がな」
いやあぁぁぁ///
「恋の悩みか?」
「お…お兄ちゃんには関係ないでしょ」
「うまくいってないのか?」
「関係ないでしょ」
「何でも言ってみろ」
「関係ないでしょ」
「恋の悩みか?」
「関係な…しつこい!!」
もう…お兄ちゃんドキドキさせないでよ……
「恋というのはなサーヤ」
「お兄ちゃんが何か語り始めた!」
「まずお前が抱えてる問題を見つめ直すんだ」
ギグっ
「いや聞いてないから!」
…修学旅行以来気まずくて部室に顔を出せない事が悩みなんだけど……
「そしてその問題の原因が何かを探るんだ」
「うるさいんだけど!」
…ボッスンに中途半端に告ってその後放ったらかし状態なのが原因なのよね……
「自分の行動に後悔してる事とかないのか?」
「………わかってるよ…このままじゃいけないって事は……」
・ ・ ・
「へぇー本当だぁーキレイになってるー」
「あ ロッカー増えてる!でもあんまり変わってないね」
サーヤ…修学旅行でボッスンに告って以来やな…
よし修学旅行の事は触れんとこう……
「それにしても久しぶりやなぁサーヤどないしてん?」
「ああ…うん何か部室が新しくなったって聞いたから…」
…ボッスンに会いたかったってのもあるけど………
「ホント修学旅行の時以来だよなぁ〜」
気まずっ!!!
やっぱアホやこの男は!!!言わんでもええキーワードをブチ込んで来た!!
空気読まんかい!!
「ん?修学旅行?」
…………
!!!!!!!!!
あ!気づいた!
アホかコイツ!今頃気づいても遅いんじゃボケェー!
おぉ…サーヤもこの表情や…
かわいそうやわ!告った男がこのデリカシーなし男や!
今日まで気まずうて部室これんかったんやろなぁ…
ん?でも今日は何で来たんや?
もしかしてボッスンに話があって…?
『あっソウダ!!オレは今日小田倉くんとでかける用事があったんだ!』
『もう帰らなければ!』
「ウソん!?」
「な…何やお前急に!!帰んなや!!」
『もうホント勘弁して下さい』
『ごきげんよう』
バタン…部室の戸が閉まる音が聞こえる…
……………
「あ!せやせや!A組の中谷さんに貰たおせんべいがあったやん!食べよ食べよ!」
「なぁボッスン」
アカン!アホの顔しとる!!ごっつテンパッとる!!
こうなったらボッスンはもう使いもんにならん!!
サーヤもずっと顔上げへん!!
喋る気いっこもあれへんやん 何しに来たんやこの娘!
も…もうアカン!!
アタシも限界や!!!
「あっソウヤッタ!アタシ今日キャプテンとガールズトークする約束があったんやっタ!」
「ええ!!?」
「何その変な約束!!」
「悪いけどアタシ行くわな!」
「ちょっと待てお前急に!!行くなよ!」
ガララ……
「ごきげんよう」
バタン…
「くっ…」
シーーーーン
どうしよう……何か話さなきゃ……
”自分の行動に後悔してる事とかないのか?“
「あ そういやA組の中谷さんから貰ったバームクーヘンがあったな食うか? あその前にお茶入れるか 緑茶?紅茶?加藤茶?プッ」
……
「ボッスン」
「は…はい?」
私は、私は…ーー
「今日はボッスンに話があって来たの」
「…」
「うん」
「外に出よっか」
・ ・ ・
「おほっいい天気」
「…おお…」
「………」
「修学旅行の時ね」
「お おお…」
「話したじゃん」
「ヒメコちゃんの事どう思ってるのか…とか」
「みんなのおかげでアタシ変われて学校が楽しくなったとか」
「…ボッスンの事…気になる…とか」
「おお…」
そんな話してたのか…
…………
「自分ではけっこう思い切ったつもりだったんだけど結局話は中途半端だったかな…って」
「泣いちゃったし」
「だから気まずくなって部室にいけなくなっちゃって…」
「その状態がすごくイヤで…」
私は足を止めた
「だから」
「また部室に行くには」
「ちゃんとハッキリ伝えなきゃ…って思ったの」
ドキドキする
ドキドキするけど、
全部言える。
「ボッスン 好きだよ」
「!!!!」
「///」
「お…おお…」
「ぷっ 何それ」
「座ろっか」
「…おお…」
「………………」
「何か 悪いな」
「オレこういう時どうしたらいいか わかんねンだ」
「悪ィ わかんねンだ」
「サーヤを そういう風に見た事なかったから」
「いや こういう言い方は良くないのか…?」
「うーむ ムズかしい…」
いつもの、ボッスンだ…
クスッ
「バッカじゃないの」
「別にいま返事とか貰おうと思ってないよ ボッスンがこーゆーのお子様なの知ってるし」
「ああ!?」
「でも何か柄にもなくあれこれ気を使ってる姿はちょっとかわいいかも」
「おお…ふ」
「さっきからボキャブラリー少ないんだけど!」
「ハッキリ伝えたかっただけだよ ここから始めなきゃずっとうじうじしてただけだから」
「言えて良かった」
「ちゃんと 好きって」
「………おお…」
「ハァースッキリした!これでもすっごいキンチョーしたんだよ でもおかげ様で晴れやかだわ」
「………また部室に遊びに行っていい?」
「ああ もちろん」
「…でも何か…今度はオレが照れるかも…」
「アハハっ」
「アタシは恥ずかしくないよ 全然」
ボッスンのおかげでアタシは変われた
これからだってもっと変われる
人を好きだって気持ちがすごく素敵だってわかったから
これからはツンツンしないで
もっと素直に……
積極的に
「ガンガン行くから覚悟してよね!」
「おおいいぜ!!」
「いつでも来いよ部室!」「えぇ!?」
「…やっぱりわかってないわね……」
「は?」
ボッスンのおかげでアタシは変われる!
ありがとう、ボッスン。
・ ・ ・
「あ ヒメコちゃん・スイッチ おーい!」
「アレ?なんだスイッチおめー帰ったんじゃなかったのか?」
『別に帰るとは言ってませんが何か?』
「コイツ校舎の周り一人でグルグル歩いとってんで」
『そういうヒメコだってウロウロ徘徊してたじゃないか』
「はぁ!?何やと」
「お前確かキャプテンとガールズトークするとか…」
「いやもう終わってん3分ぐらいで」
「ガールズトーク短っ!」
………
「そーゆーアンタらこそ何しとったん?散歩か?」
「まぁ外でおしゃべりだ 日本の政治について」
「ウソつけや!!」
「ん…」
ニコッ
サーヤ…表情が……
スッ………
「やっぱりボッスンって子供よね」
パチッ
私はヒメコちゃんにウインクした
「ぷっ ハハッ アホやからな!」
「サーヤ甘いもん好きやったろ A組の中谷さんから貰たマドレーヌ食べよーや」
「優しいな中谷さん!誰なんだ!」
『しかし今日は冷えるな』
「お茶飲みたいね」
「ほな 熱いの入れたるわ はよ部室かえろ」
‐END‐
読んでくれてありがとうございます
次回も読んでくれると嬉しいです