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報告準備

お読み頂きありがとうございます。楽しんで頂けたら嬉しいです。


レヌ星から帰ってきて二日後、改めて頼んだ「トクソドンSVFB」の新しいサンプルが届いた。

なので、さっそく分析依頼にまわす。

夕方ごろまでには結果が出るかな?



えーと.......少し時間がってるから、もいっかい説明しとくわね(ごめんね、、、作者の筆が遅いのよ......)



......

.....

...



そもそもの発端は、「極東貿易株式会社うち」がレヌ星のメーカーに製造を依頼していた「トクソドンSVFB」について、顧客からの確認依頼があったこと。



このトクソドンSVFBってのは「お薬」の原料の1つなんだけど、この「お薬」を服用した一部の人達が「怒りっぽく」なっちゃったんだって。

他の原料については地球をはじめとする人類(ホモサピエンス)のメーカー製。

んで「MADE(メイド) IN(イン) OTHER(よその) PLANETS(ほし)」なのはうちの(おろ)してるトクソドンSVFBだけ。



なもんで「ちゃんと4M変更の管理させてます?」って問い合わせがあったってわけ。



レヌ星へ出張して分かったのは、4Mの変更はやりまくってたってこと。

そのうちの1つ、ある工程、つまりは方法(Method)ね、これの変更が原因っぽいとアタリをつけた。

今はそこだけを変更前の状態に戻し、それ以外の4Mは変更したままで製造した商品サンプルを作ってもらい、分析依頼をしたってわけ。



.........おけ??



.............................................



お昼すぎに分析結果が出た(はやーい)



「うん、やっぱりアンタの目のつけどころは良かったね。この工程だけ元に戻してもらっただけで、成分は元のとおんなじになってるしな!」



日来課長が2つの分析結果を見比べながらうれしそうに言う。



「えへへ、いやあそれほどでも.........ありますよ♪」

「そいじゃ、お客さんへの報告書よろしくね。あとで僕も確認するから、とりあえず書いてみて」

「はぁい!」



席に戻り、ぬるくなったマグのコーヒーを一口すすると、カタカタとキーボードを打ち始める。

きっと今のショウコちゃんってば、スマートに仕事のできるおされ・・・なレディに見えてるんじゃないかな?



「いやアンタ、おしゃれさんを気取るんやったら、そのアホ毛だけはどうにかした方がええよ」

「......ほっといてくれます?」



あ、コーヒーこぼした........(汗)



......

.....

...



ポイントは3つ。



① 4M変更はいくつか行われておりました。確認の結果、撹拌機でプレミックス後に反応機へ移送する工程において、粘度を下げるための加温が行われており、この結果、「トクソドンSVFB」の含有成分の1つである「ADC-15」の含有量に極少量の増加があることが判明しました。



② この工程を元に戻すことで、これまでと同じ成分にて提供させていただくことが可能になりました。なお4M変更そのものの導入につきましては、レヌ星の原料メーカーにおける了承を得ることはできませんでした。引き続き依頼はしていきますが、一朝一夕には難しいかと存じます。



③ 今後は、成分「ADC-15」の含有量につきましても、COA(検査成績書)の検査項目に追記することを起案いたします。



こんなもんかな........



.............................................



報告書の下書きを日来課長じょうしにみてもらう。

ついでに、いくつかの誤字脱字と文脈の乱れ(おかしなところ)を直してくれる。



「うん、こんなもんでしょ。じゃあお客さんにアポ取っておいてくれる?念のため僕もついてくわ。明後日以降なら時間作れるからね」

「はぁい、助かります~」



日来課長じょうしも同行してくれるのはありがたいわ。


だって、下げるアタマは多いほうがいいし、ぺーぺーの私だけじゃなく役職がついてる人がいた方が相手の心象もよくなるでしょ?



「ん?ちょっとアンタ、言っとくけど今回は謝ったりしたらアカンよ?」

「え? だ、だってお客様にはメーワクをかけたわけですし.......」



そうだよね?

すなおにアタマ下げといた方がラクなのに.......



「だからと言って頭は安易に下げるもんやないよ? まあアンタならできるとは思うけど今回、()()()()()()を言わないようににやってみて」

「わ、分かりました」



はぁ....

なんかまた悪い予感がしてきたわね.......(汗)



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