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供与された技術

お読み頂きありがとうございます。楽しんで頂けたら嬉しいです。


飛行機が離陸する瞬間ってスキキライが分かれると思うけど、私は大スキ!


加速でイスにぐぐっと押しつけられて、体が上にかたむいたかと思うと次の瞬間、ふわぁっと地面をはなれて浮かびあがる。

なんかこう、スゴク童心に返れるのよ。


転送装置で移動するときにも、この「ふわぁっ」とした感じが味わえるんだ。

(幽体離脱してるみたいでキモチ悪いっていう人もいるんだけどね.....)



でもこのふわふわしたイイ気分は一瞬で終わっちゃう。



ほとんどタイムラグが無いままに、だんだんと視界がハッキリしてくる。

ああもう、レヌ星で新しい身体ができてるんだなーなんて考えてると、



「転送終了です。お疲れ様でした」



ってアナウンスが聞こえてくる。

我に返って見わたすと、同じ設計ではあるものの微妙にフンイキの違う部屋。

もう着いちゃった。



ここはもうレヌ星。


だいたい時間にして5分ぐらいかな?

あっという間なのよ。



.............................................



実は一つだけ、人類ホモサピエンスがまだそのしくみを解明できてない技術があって、転送においてはその技術・・・・が使われてるの。


それが「亜空間通信」。


実はこれ、私たち人類ホモサピエンスが他の宇宙人達とお近づきになり、超広域宇宙生活圏連合コズミックワールドの一員として迎え入れられるにあたって特別に技術供与されたものなんだ。



いろんなところ(特に思考回路)がぽやぽや・・・・してる宇宙人達だけど、私たち人類ホモサピエンスが逆立ちしたってかなわないすぺしゃる・・・・・な部分も確かにあって、「亜空間通信」もそんなうちの一つなの。



で、これが何かっていうと、えーと......いわゆる「宇宙をまたにけたスゴく性能の良いネット環境」ってトコかな??

数ケタ光年もの距離を、ただの電波のやり取りだけで連絡をとりあうのはほぼ不可能よ。


だって考えてみて?

光の速さで進んでも何百年も何千年もかかる距離なのよ。

メールの返事を待ってるだけで数世代かかっちゃうじゃない?


そんなとおとおい、とっおーい場所とどうやって連絡をとりあえばイインダロ?ってなった時に、この「亜空間通信」ってのがいい仕事をしてくれるのよ。



......

.....

...



よく空想科学小説サイエンス・フィクションなんかで、「ワープ航法」ってのがあるじゃない?


「亜空間通信」ってのは、それの電子情報専用バージョンだと思ってもらえればいいのかしらね?


どれだけ離れた場所でも、亜空間を通せば一瞬で情報を届けてくれる。

私が普段の仕事で、宇宙人達とメールのやり取りができるのもこの「亜空間通信」のおかげなのよ。


それどころか、原理を理解して技術の応用ができるようなれば、亜空間を通って人や物がダイレクトにできるようになるらしいわ。




たださっきも言ったように、そのしくみについては人類ホモサピエンスはまだ理解できてないし、宇宙人達も詳しくは教えてはくれていない。

なんでも、種族としての「ある条件」を満たさないことには開示できないし、そもそも作ることも使いこなすこともできないからなんだって。



うーん残念......



もしそうなったら「S2」なんて気にしないで誰もが出張や旅行に行き放題だし、私だってこんな仕事(ハードワーク)しなくたって済むのになぁ......



.............................................



気を取り直して、さっさとホテルへチェックインしなきゃ!!


こっからはさっきと逆になるわ。


まずはスッポンポンのまま部屋を出ると、ペタペタ歩いて更衣室へ行く。

さっき脱衣かごに入れておいた服やバッグは、別口でまとめて転送されてきてるわ。

服を着てバッグを持つと、暖簾(のれん)をくぐって、



「あー、いいお湯だった......」



などとボケをかましつつ、入()審査、手荷物受け取り所でキャリーバッグの回収、税関申告、検疫、とイベントをこなしておしまい。 

あとは宇宙港(スペースポート)を出て、颯爽(よたよた)とホテルへ向かうだけ。



ああ眠い......

んで、お腹すいたぁ........



ホテルにチェックインする前に、近くのコンビニで夜ご飯を買うことにする。

カップラーメンを買おうとして、ふと今日のお昼もカップラーメンを食べたことを思い出す。



「うーん.......2食続けてカップラーメンってのもなぁ.......よし!こっちにしよっと♪」



そう(つぶや)くと、可愛いショウコちゃんは大盛のカップ焼きそばを2つ買ってホテルへ向かったのでした(笑)




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