回文童話「借りた本」
図書館に、借りた本を返しに来たボウダ氏が、
「この本の扉に描かれている半魚人、出てこなかったですよ」
と、少し不満そうに言った。
「まあ、扉絵ですからね」
ベテラン司書ムノルダさんは、慣れた様子で応じた。
「半魚人が出るんだと思って、ドキドキしながら読んだ恋愛小説だったのに」
「挿し絵画家の、ちょっとした遊びかも知れませんね」
「この下巻の扉に、恋ライバルっぽく描かれている人魚も、登場しなかったですよ」
「まあまあ、扉絵とはそういうものです。深刻に考えないで、見流してあげましょう」
「扉絵に嘘を描いてもいいんですか?!」
「いえ、扉絵としては、正しいんです」
(扉絵の鰓人)
とびらえの、えらびと
回文童話「のほほん」毎日なんとか連載中。
更新は、
朝、ほぼ7時台。
と、
昼、ほぼ12時台。
ただし今日は、回文妖術師の冒険ファンタジー「魔人ビキラ」第三十話の投稿を、同時刻にするので、たぶん遅れます。
か、あるいは、昼の「のほほん」は休みます。
そこは、体力しだいです……。
妻の目の検査について行くことになりましたので、今日の12時台の「魔人ビキラ」投稿は、やめておきます。
また、あとで。
妻の目の検査、無事に終わりました。
遅ればせながら、「魔人ビキラ」第三十話投稿しました。




