回文童話「スパイサンタ」
公安調査庁は、にわかに活気づいていた。
「大変だ。今年のサンタクロースに、某国のスパイが紛れ込んだらしいぞ」
「相手がサンタクロースじゃ、手が出しにくいな」
「うっかり本物を捕まえたら、世界中から非難されそうだ」
テレビなどでも時折り紹介されているように、プレゼントを配る先があまりにも多いため、サンタクロースも大勢いるのだ。
サンタクロースは、子供の居る家には出入り自由である。
しかも、皆んなが寝静まっている時に。
情報も盗み放題、という心配が大いにあった。
「今年の日本は、サンタクロースお断りにするか?」
「馬鹿を言うな。子供たちが反乱を起こすぞ」
「将来、恨みから税金をボイコットされたらどうするんだ」
「とに角、サンタを見つけたら見張るんだ」
「そして、プレゼントを置いていかない奴を見つけたら、捕まえよう」
名案もないまま、ついに、12月24日の夜となった。
案ずるほどのことは無かった。
すぐに真偽がついた。
スパイサンタはスパイらしく、サングラスを掛けていたからである。
こうして日本の情報漏れは、未然に防がれたのだった。
(探索サンタ)たんさくさんた
(サンタを探査)さんたをたんさ
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