回文童話「坐禅ツアー」
誤投稿してしまい、お騒がせしました。
申し訳ありませんでした。
コピー・ペーストで、「魔人ビキラ」の方に戻しましたので、このビキラ二十七話は、すべて消します。
代わりの「のほほん」話は、今、書き入れています。
おれは、近くのスーパーの福引きで「坐禅ツアー」なるものの参加券を引き当てた。
一泊二日。写経。法話あり。
しかし参加費は、八割が自己負担なのだ。
これのどこが福引きなのか?!
家に帰って妻に参加券を見せると、
「凄いの当たったじゃないの、あなた!」
と言い出した。
「なにを言ってるんだ。八割の自己負担だぞ。福引きの意味がないだろう」
「この坐禅ツアー、評判なのよ。かなりの確率で悟るんですって」
「馬鹿な。一泊二日で何を悟るって言うんだ」
「ほら、三丁目のアミダガサさん、知ってる?」
「ああ、ヤクザの」
「あの人、悟って牧師さんになっちゃったのよ。今や町内の防犯団長よ!」
「うへえ」
と言う訳で、オレは人気の坐禅ツアーに参加することになった。
酒、タバコ、賭け事が好きで、高血圧で膝に水が溜まっているのに、だ。
愛車ポンコツ号に乗って、よろよろと出掛けて行った。
法話は眠く、写経は退屈で、精進料理は、味が薄かった。
ポンコツな体とポンコツな精神に、坐禅は辛かった。
結局、何も悟らぬままに、帰宅の途についた。
「まあ、こんなもんだ。奇跡なんてない。オレだもん」
オレは自虐的に笑うしかなかった。
一泊二日、寺の駐車場に置いていた我がポンコツ号は、帰り道、やたらとエンストを繰り返した。
「おいおい。しっかりしてくれよ。こちとら、膝に水が溜まってて、運転がツラいんだからさあ」
エンストの度にポンコツ号は、変な音を立てた。
それは、メンキョヘンノウ、メンキョヘンノウ、と聞こえた。
(悟るとさ)
さとるとさ
「のほほん」毎日、1〜2話更新中。
今日は、誤投稿のおかげで三話投稿した。
結果オーライか?
コピー・ペースト機能は便利だったが、フリガナ機能が死んでしまって、全部入れ直すのは、ツラかった。
多分、坐禅よりはマシだろうけど。
文章も、なぜか案外バラバラにされ、直すのは面倒だった。
写経よりマシだろうけど、たぶん。
悟りは遠く、明日も四苦八苦しながら更新するんだろう。
おそらく。




