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回文童話「必死のパッチ」

マハルさんは興奮していた。

()しの球団が快進撃を続け、ついに優勝(あれ)が目の前となったのだ。


「お父さんもう、ダサい。そのパッチやめてよ」

娘が言った。


パッチとは、丈の長いズボン下の名称だ。


かわいい娘の言葉だが、このダサいパッチを履いてから、球団は一度も負けていない。


脱ぐわけにはいかなかった。


「そのパッチ、匂ってますよ、お父さん。洗濯機でほかの洗濯物に匂いが移ったらどうするんですか?」

妻もおかんむりだ。


優勝(あれ)したら、タイガー○が優勝(あれ)したら(いさぎよ)く脱ぐから」

マハルさんは家族に懇願(こんがん)した。

「もう少し、もう少しだけ我慢してくれ。久しぶりなんだよ。本当にもう、優勝(あれ)は子供の時以来なんだよう」



(勝ちっぱなしなパッチか)

かちっぱなしなぱっちか

この物語はフィクションです。

実在の球団、人物とは何の関係もありません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 縁起の良いパッチだ‥!マハルさんありがとう。 では、至極丁寧にそのパッチを洗ってください‥。
[良い点] 優勝と書いてアレとルビが振ってあるの変わっているなぁと思ったら最後まで読んで合点が行きましたwアレしたのはマハルさんのおかげだったか(笑) 時事ネタも盛り込んであったりするのが良いですね。…
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