回文童話「季節の飾り付け」
某博物館は、クリスマスを前に、計画を練っていた。
クリスマスと言えば、サンタクロース。
そしてトナカイ。
「えーーっと、橇を引くのは、トリケラトプスで良いですよね」
「トナカイの赤い鼻は付けるんですか?」
「そりゃ、トナカイの代わりなんだから、赤い鼻は付けないと」
「歌にもあるんだし、真っ赤な鼻」
「電飾で光らせるんですか?」
「おお、グッドアイデア」
「サンタクロースは、ティラノサウルスレックスで良いですか?」
「そうだね。恐竜の王様のイメージだからね、ティラノは」
「サンタ帽と白髭は必須だな」
「ああ、何でこんなことになっちゃったんだろう」
「誰かが子供の日に、ティラノサウルスに金太郎の腹まきを付けたからですよ」
「うんうん。変にウケたもんなあ」
「お正月は、鏡もちと、しめ飾りと、門松は必須ですね」
「鏡もちはアレだ。アーケロンを二体重ねて、その上にミカンを置こう」
「しめ飾りは、ティラノの首に引っ掛けましょう」
「門松は、うーーん。門松、どの化石にするかなあ」
「門松、むずかしいですね」
普通に、「玄関に飾る」という案は、なかなか出てこなかった。
(着せ替え化石)
きせかえかせき
季節的に早い話なんですが、クリスマスまで連載が持つかどうか怪しいので、載せました。
同サイトにて、
回文妖術師・ビキラの冒険ファンタジー、
「魔人ビキラ」を、一話読み切り形式で連載中です。
よかったら、覗いてみて下さい。




