表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/111

回文童話「トランプゲーム」

我が家のトイレ掃除(そうじ)は、いつもトランプゲームで決められる。


父、母、兄、ぼく、祖母が、いつものようにトランプを

始めた。

今日のトランプゲームは「ダウト」だ。


まず、トランプをよくシャッフルして、遊ぶメンバーに均等(きんとう)に配る。

カードを裏向きにして、ひとりずつ順番に、場に出してゆく。

何枚でも良いのが怖い。

出すカードの順番は決まっていて、1(エース)→2→3→4→……13(キング)と続いてゆく。

13まで行ったら、また1に戻る。


場にカードを出す時は、ウソでも声に出して、(カード)の数字を言わなければならない。

そう、手に出すべき札がない時は、ウソをついて違う札を出しても良いのだ。


出された札がウソだと思ったら、他のメンバーが「ダウト」と宣言する。


本当だと思ったら、黙って見逃(みのが)す。


そして今、ぼくには出すべき「8」の札がなく、

「はち?」

とウソをついて違うカードを出した。


「ダウト!」

父と母と兄と祖母が同時に叫んだ。


ぐぬぬ。見事に見破られてしまった……。


しかし、カードをめくって、ぼくの「ウソ札」を確認しないと、「ダウト」は成立しない。

母が家族を代表して、ぼくの置いたカードに手を伸ばす。


ああ神様。五回連続してぼくのトイレ掃除か?!


と、その時、天井から助宗鱈(すけとうだら)が降って来て、場のカードを皆んな吹き飛ばした!


やった、ノーゲームだ! 神様ありがとう!



(助宗鱈ダウト消す)

すけとうだら、だうとけす



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] そ、それで良いの!?笑 助宗鱈が目の前に現れてもうろたえないとは、肝が据わってますな‥。
[良い点] ぼく君よっぽど嘘を吐くのが下手なんだろうなぁ可愛い ノーゲームどうこうより天井からスケトウダラが降ってくる事の方が怖いけどw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ