回文童話「殺戮者養成所の壊滅」
ここは殺戮者養成所である。
「一位、無惨くん!」
「はいっ!」
無惨くんは、名を呼ばれて勢いよく立ち上がった。
「キミはなぜ、一位になったのか、分かっているかね?」
と、審判長が言った。
「やはり、無慈悲。このひとことに尽きるかと思います」
「うむ。その通りだ。見事な惨殺ぶりだった!」
審判長は満足気にうなづき、次の順位を告げた。
「二位、悲惨ちゃん!」
「はいっ。納得がいきません!」
悲惨ちゃんは立ち上がるなり、叫んだ。
「なぜかくも残忍な殺傷を見せたのに、私が二位なのでしょうか?」
「うむ。もっともな疑問だ。しかしね、悲惨ちゃん」
審判長は、鼻眼鏡をツイと持ち上げ、言った。
「キミの残忍ぶりは目を覆わんばかりであったが、切先にね、切先にわずかに幼なさが見えたのだよ」
「うっ。そうでしたか……」
自覚のある悲惨ちゃんは、それ以上語ることはなかった。
「三位、陰惨さん」
「……はい……」
陰惨さんは三位の屈辱を、この場に居る者たちを皆殺しにして晴そうと、殺気をはらんで立ち上がった。
その後、とても陰惨な展開になったことは、書くまでもない。
(陰惨三位)
いんさん、さんい!
回文童話「のほほん」毎日更新中。
でしたが、明日、11月11日に111編まで投稿して、
第一部完結、とします。
在庫がもうありません、というか、作品の補充が思うように出来ませんでした。
また書き溜めて、「続・のほほん」とでもして、再出発できれば、と思っています。
同サイトにて、回文妖術師ビキラの冒険ファンタジー、
「魔人ビキラ」を連載中です。
毎週、水曜日と日曜日の昼、ほぼ12時台に投稿予定。
良かったら、読んでみて下さい。
では、最後の、のほほん日は、また明日。
朝の、ほぼ7時台に。
二作目は、お昼の、出来れば11時11分に。
三作目は、夕方、5時台になるかと思います。




