プロローグ Ⅰ
ここは世界の果てにある魔王城の最深部。
「くそっ、このままじゃ魔力がもたない!」
そう愚痴をこぼす僕に魔王は容赦なく攻撃を仕掛けてくる。
「我に歯向かう愚かな人間どもよ。地獄の業火に焼かれて塵となれ!”黒炎龍の咆哮”」
魔王の前に魔法陣が現れそこから黒い炎が放たれた。
パキッ
「やばい!魔力障壁が破られる!全員伏せろ!」
ドゴォォォオン!!!!!
とてつもない轟音が鳴り響いた。
黒い炎が周囲を焼き付くし、煙が広がる。
「みんな!無事か!?」
声を出すのもやっとの状態でなんとか僕は仲間達に声をかける。
「・・・」
返ってきたのは沈黙。
全員気を失ってしまっている様だ。
無理もない、歴代最強と言われている最古の魔王が相手だ。
むしろここまでよく戦ってくれたものだ。
だがこの状況、非常にやばい。
今は煙のおかげで魔王の追撃はないが、この煙が無くなれば今度こそ終わりだ。
なにか考えろ。この状況を打破できる方法を。
そう考えていると、目の前にとてつもなく巨大な魔力が現れた。
”黒炎龍の息吹”
あたり一面を覆っていた煙がかき消されてしまった。
「愚かな人間よ、最後に言い残すことはあるか」
そう言い放った魔王は魔力を溜めていく。
後ろを振り返り仲間達を見つめる僕。
『みんなすまない。』
そう心の中で呟きながら僕もありったけの魔力を込める。
「さらばだ、愚かな人間達よ。”黒炎龍の咆哮”」
そして、魔王の魔法が放たれると同時に僕も最後の力を振り絞り魔力を解放する。
しかし、抵抗虚しくあっさりと僕の魔法は破られてしまう。
「くっここまでか、、、」
ありったけの魔力を込めた一撃が破られてしまい、僕は死を受け入れようとしていた。
その時だ。
パリィィィン!!!
「え・・・、何が起こって・・・」
目の前に迫っていた黒い炎が突然現れた白い光にかき消されたのだ。
そして僕の前に立っていたのは、、、
最後まで読んでいただきありがとうございます!
続きが早く読みたい!面白い!と思っていただけましたら
とても励みになりますのでブックマーク登録や評価、感想をぜひお願いします!