三話
戦闘終了です。
「グッッッ!」
痛みに思わず顔をしかめる。
「クソ!あいつは!?」
男を追おうと立ち上がった瞬間。
「ヒロト?」
そこにはダイチ、アキなどの高校の生徒たちがいた。
「お前、特殊捜査員だったのか?」
ダイチが驚いた顔で言う。
「そんなことより早く逃げ、、、」
「もう遅え!!」
後ろには火球を作り出した男が立っていた。
「クソッ!俺が時間を稼ぐ!お前らはにげろ!」
そう言ってヒロトはナイフを両手にもち、男に向かい合う。
「時間稼ぎだあ?やれるもんなららってみろ!!!」
男は火球を次々に作り出し、ヒロトではなく、生徒たちに向かって投げる。
「クソがぁ!!」
ヒロトは大量のナイフを作り出し、火球の威力を相殺して行く。
(クソッ!このままだと負ける、、、どうする!?)
(こうなったら一か八か!)
ヒロトは生徒たちに向かって叫んだ。
「おい!この中に防御系の能力を持ってるやつはいるか?」
少しの間を開けて一人の女が手をあげた
「私、氷で壁、作れるけど、、、」
意外にも手をあげた女はアキだった。
「頼む!1分、いや、30秒あの男の攻撃を耐えてくれ!そうすればあいつに何とか攻撃が出来る!」
「、、、分かった!やってみる!」
「頼んだぞ!」
アキが氷の壁を作り出したのを確認して、ヒロトは火球に向かってナイフを投げるのをやめる。
「何だ?もう諦めたか?」
男が叫ぶ。
「いや、これで俺はお前を心置きなく攻撃出来る!覚悟しろ!!!」
「いいぜぇ!来いよ!!」
男も火球の一部をヒロトに投げてくる。だが、アキが作り出した氷の壁にも投げているため、以前よりかわしやすい。だんだん距離を詰めて行き、ついに男のほぼ目の前まで来た。
「これで、、、終わりだ!!」
ヒロトは力を込めて男の腹に拳を叩き込んだ。
「グハッ!」
ヒロトの拳が男の腹にめり込み、男が倒れ込む。
いつの間にか消えていた氷の壁の後ろから、生徒たちの歓声が起こった。
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