一話
すくなめですが、、、
「ねえ昨日◯高で起きた特殊犯罪の記事みた?」
「見た〜生徒の半分ぐらいが死んだやつでしょ?」
「そうそれ!特殊捜査員は何してたんだろーね」
「国から金貰ってるのに人守れないってどういうことだよ」
しゃべる女子高生の横を一人の男子校生が通り過ぎる。
顔立ちの整ったごく普通の高校生だ、
「ようヒロト!」
いきなり背後から肩を組まれ、少し驚く。
「何だよ、ダイチ」
肩を組まれた少年、木村ヒロトが友人の横田ダイチに反応する。
「いや?朝っぱらから元気ないなって思って」
ダイチが答える。
「そりゃあ朝から人が死んだ話聞かされたら元気出ないだろ」
「そりゃあそうだな」
と言ってダイチは笑う。
今の時代、犯罪による死者など毎日のように起きているので、あまり驚く事でもない。
毎朝ニュースで先日の死者を報道している程だ。
「まあそう考えるとうちの学校は平和だよな」
ダイチが言う。
「そうだな」
そこでヒロトのケータイに電話がかかる。
「ゴメン」
ダイチにそう言ってケータイを手に取る。
「もしもし」
『俺だ』
相手の声を聞いてヒロトの顔がこわばる。
ダイチに目配せをし、少し離れる。
『お前まだ同じ学校の生徒に自分が捜査員だってこと言ってないのか?』
電話の相手が言う。
「別に良いだろ言わなきゃいけない義務なんて無いんだし」
ヒロトは特殊捜査員の一人だ。
電話の相手は書類上のヒロトの上司にあたる赤坂慎吾だ。
実際のところ、ほぼ何の連絡も報告もしていないので、意味はない。
『まあ良い、先日の◯高で起きた事件は知っているな?』
「ああ」
『あの事件であまりにも死者が出過ぎたせいで部下に喝いれとけって上から言われたんだよ』
「そうゆうことか、、、わかった」
『じゃあな』
電話を切ってダイチの元へ向かう。
「誰から?」
「何か新聞の勧誘だった」
適当に誤魔化しているうちに学校についた。
教室に入ると、女子の声がかかった。
「あ、ダイチ、ヒロトお早う」
「おう」
「お早う」
挨拶を交わし、席に座る。
彼女の名前は新庄アキ、ダイチ、ヒロトとは中学生からの知り合いだ。ヒロトもダイチもアキと仲が良く、異性と言うよりは、男友達のような感じだ。モデルの様なスタイルと整った顔から他のクラスの男子の注目の的となっている。
ホームルームが始まり、担任の教師が教室に入ってくる。
「皆さんお早うございます。昨日の◯高の事件は知っていますね?このような事件に巻き込まれないように安全に気をつけましょう」
その後も話は続き、退屈な授業は寝て過ごし、昼休みになった。
「はあ〜終わった〜。ヒロト、アキ飯行こうぜ」
昼食を食べに行こうとした時、学校内に爆音が響いた。
次回から戦闘に入ります。
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