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人身売買組織 トラフィキン

消えた、マーダーズの人間はどこへ?


私は困惑した。


そして、どこからか、声がした。


「お前があの一族の末裔か…」


「だ、だれよ!怪盗なの?」


「私か?ふふふ、それはまた今度にしようではないか、楽しみはとっておくべきものなのだよ」


「まちなさい!」


しかし、返事はなかった。


「キムジイ、木村さんの言ってた人身売買について少し調べて」


「かしこまりました、お嬢様。では、とりあえず、屋敷に戻りましょう」


「そうね」


私たちはリムジンに乗った。


もう、夕暮れだった。ガラスが鳴いていた。




その夜。


「お嬢様、調べがつきました!ご報告します!」


キムジイが人身売買について調べ終えたようだった。


「人身売買をしている組織はトラフィキンという、ホールディングスの企業です。彼らの財力は我々の一族の1/3ほどになります。が、裏社会にも精通していると言われ、麻薬、覚醒剤、人身売買などいろんなものに手を出してるとのことです」


「ありがとう、キムジイ。じゃ、とりあえず、トラフィキンに潜入しましょうか」


「かしこまりました。手配しておきます」



翌日。私とマキはトラフィキンの本社ビルに潜入した。



今日の服はどっからどうみてもOL。しかも眼鏡もつけてるから完璧よ。マキも眼鏡はないけどOLっぽく見えるように歩き方とか指導したわ。まぁ、できてないけどね。


耳元にはイヤホンとマイクをつけてるわ。キムジイからの指令を受けるためにね。もちろん、まわりからはばれにくいものよ。



「お嬢様、きこえますか?」


「ええ聞こえるわ」


「では、なにかありましたら、連絡お願いします」


「はーい」



「さて、マキ、いくわよ」


マキからの返事はない。まぁ、いつも通りのことだ。


「最初は…そうね、社長室から、見てみましょ」


というわけで、ふたりきりで社長室に向かった。


社長室は5Fにあった。


しかし、社長室のドアは鍵がかかっていた。


でも、大丈夫!こんなときのために私たち探偵はいつもピッキング道具を持ち歩いているのだ。


早速。


30秒後。


ガチャ。


あんがい、楽チンだった。


私たちは社長室にはいる。


「マキ、これから、色々調べて人身売買に繋がりそうなものがあったら、全部写真とっておいてね」


そういって、二人で手分けした。


数分後、そんなに怪しいものはなかった。


「くそ、なんにもないのね」


私が不機嫌そうにしていることなんて気にしないでマキが思いっきり肩をたたいてくる。正直、痛い。


マキはなにも言わず、ただ、あるものを指差していた。


金庫だ。


その金庫はダイヤル式だった。


「開かないわ…」


ダイヤル式の金庫を開けるのは少し難しい。


困っていると、


「どいて」


マキが言う。


すると、マキが後ろから助走をつけて金庫に突っ込んだ。


ドグァ!!


こんなかんじの音をたてて金庫のドアは壊れた。


中にはファイルがたくさん入っていた。


黒いファイルの外側にはファイル名が貼ってあった。


『商人リスト(売れ残り)』


おそるおそるなかをのぞくと、そこには、人の顔写真、全裸写真、体重、身長、値段、納人場所が記載されていた。


どうやら、これが、人身売買の証拠になりそうだ。


私たちはこれを持ち帰ろうとした。



すると


「おやおや、あなたは、もしかして、ゼウスさんのお嬢様?」


白髪の優しい顔のおじさんが話しかけてきた。


「何者よ」


「何者とは失礼な、ここは私の部屋だよ」


そうか、彼は社長なのか。


「なるほど、それは失礼しましたわ。では、さよーならー」


「まて」


優しそうな声ではなかった。


「お前らの持ってるそのファイルを置いてけ。そして、死ね」


社長室の入り口には黒い戦闘服のようなものを着た人がたくさんいた。


「お前らはトラフィキンの秘密をした。知ったものは抹殺する」


四方八方を敵に囲まれる。全員が拳銃を持ってる。こちらには勝ち目はない。


いや、あるのかもしれない。守山一族のマキなら。


「マキ、脱出するわよ」


「了解した」


マキは一人の男の腕をつかむとあり得ない角度に曲げた。そして、拳銃を奪い、社長室の出口の方に撃った。


敵の何人かは重症を負った。だが、マキがそのような行動をするのと同時に向こうは発砲した。360度すべての方向から弾が飛んでくる。


それをわかっていたかのようにマキは私の頭をさげ、しゃがんだ。


すると、敵の撃った弾は敵同士に当たった。

マキと私は急いでオフィスを出た。


外にはキムジイのリムジンが待っていた。



そう、わたしたちは無事、生還できたのだ。重要な書類と共に。

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