増加する誘拐事件
屋敷の武装を解除した。
「キラリ、怪盗とどのような関わりがあるザマス?」
わたしは、太郎くんの誘拐事件について話した。
「なるほどザマスね…」
「キラリ、実はな父さんたちのところにも、誘拐事件の依頼はたくさん来てるんだ。だがな、そのほとんどが裏社会組織の人間なんだよ」
裏社会組織。
たしか、太郎くんはヤクザと仲良しとか言ってたわ。
「お父様、その事件、私にくださいます?」
「いいだろう、何かの手がかりになるといいな」
こうして、私はお父様から大量の事件を持ち帰って家に向かった。
キムジイの運転するリムジンは乗り心地がいい。
「えーと、最初の事件はこれね」
『長誘拐』と書かれたファイルを手にした。
内容はこうだった。
「裏社会組織、マーダーズの長、ブラック・パディが行方不明となる。最近、裏社会の人間が行方不明となる事件が増幅しているが果たして関係はあるのだろうか」
「キムジイ、マーダーズって知ってる?」
「えぇ、お嬢様、2年ほど前まで裏社会のトップの殺し屋でした。しかし、2年前に組織は旧に衰退しました。原因はわかっておりませんが。まさか、マーダーズが復活しようとしているのでしょうか…」
「キムジイ、マーダーズのアジトに向かいましょ」
「お嬢様、それは危険すぎます」
「難のためにマキがいるのよ、守山一族は無敵なんでしょ?」
「かしこまりました」
私たちの乗るリムジンはマーダーズのアジトへ向かう。