fifteen problem
この頃、何事もぼんやりしていることが多いと思ったらしく、今日から
「初めまして、戸叶洸志と申します。これからどうぞよろしくお願いいたします」
と満面の笑みで自己紹介をした20代前半の男性を差し向けた。
イメージ:まさに犬?
「はい、戸叶さん。僕の監視役ご苦労様です」
「監視役?」
わかっていないのか?
「まぁ。いっか。」
きょとんって顔。
「はい?」
「僕は、江祇時 澪です。基本的に、一人が好きなので邪魔はしないでください。それで、いつまでの契約ですか?」
「えーーっと、今日から........一か月だったと思います」
この人で大丈夫なのだろうか。
そんな風に思うが、そんな風に思わせる人で大丈夫なのか?
「兄からの話だと、二か月だったと思うのデスガ?」
もう、どうでもよくなってきた。
解散。
今日は、儀式の打ち合わせ。
母と兄と、いつも立ち会う人たちと行く。
その中に、あの人(戸叶)も、来るのかな...ちょっと嫌だ...な。
「澪!支度は済んだ?母さんがまだ終わってないから早くしろよー」
「終わってるよ。ところで、あの冴えない人、連れてくの?」
「いや、これは割と極秘だったりするから、連れてかないと思うけど」
安堵する。
ん?もしかして、そう思うくらい嫌いなのか?あのタイプ。
「なんか、あの人、疲れる」
ため息を吐く僕と兄。
「母が選んだんだから」
そういう、問題?