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街賊悪漢 新闘乱運命  作者: 火村虎太郎
『第一部』秋高の不良達。
3/82

普通暴力科男子。超絶問題児関原君

絶対別物だと信じてる。


「では、こちらにどうぞ御主人さま~」片瀬

「うんっ。うんっ」明智


だって、かわいいんだもの。



「本当、偉いよな片瀬に柴は・・」


「おお~織田っち今日来てたんだぁ。隣いい?」赤羽



普通科一年の織田だ。

織田は普通科のトップで・・いや、俺達一年の大将だと誰もが認めてる男だ。

普段は忙しくて、あんまり学校に来れないんだよね。

それもなんていったって、この織田はあの『拳鍔』のメンバーだ。


「僅かな昼休憩もここでバイトしてるしな。すげえ努力だよ。」織田


学業に昼のバイト。

片瀬に至っては、夜のキャバクラもだ。



その前に・・


ブルっ・・ブルっ・・


「う・・う・・うう・・お・・織田・・織田・・」明智

「どうしました?御主人様?」柴


何か明智君が震えてて、

そこに悪ノリの赤羽君が、明智君の耳元で何かボソボソと・・


「やっちゃえよ・・やっちゃえよ・・お前なら勝てる・・お前なら勝てる・・

 本能寺の変っ・・本能寺の変っ・・本能寺ぃのぉおおっ」赤羽


「う・・うわぁああああ」明智


「えっ!!もしかして、織田君は織田信長の子孫で、

 明智君は、明智光秀の子孫なの!?そ・・そんな・・何て因果な・・」柴


それとも生まれ変わりなの?時を超え、同じ学校の同級生になるなんて・・


「うわぁああああ・・・・って違うよ~。お疲れちゃん織田っち~♪」明智

「お~うっ隣来なよ~」織田



「・・・疲れるだけだぞ柴ちゃん」片瀬

「もうっ!せっちゃん(片瀬=瀬っちゃん)地が出てますよ。」柴


柴ちゃんだけが、片瀬の事をせっちゃんと呼んでて、

他の男子がこう呼ぶと、ぶん殴られる・・



「本日のランチでよろしかったでしょうか?御主人さま~♪」片瀬

「うんっうんっ大盛りで~。片瀬にゃんは本当やさしくてかわいいねぇ~」明智


「・・・営業だよ・・。目を覚ませ・・バカヤロー片瀬だそれ。」赤羽

「明智はキャバクラ行ったら終わるな・・」織田


終わるね・・。

どんな子でも、今日会いたいなぁ~なんて言われたら毎日行っちゃう。


てか久々に織田来てるから・・


「どうよっ拳鍔って?」明智

「どうって・・俺は本当末端の人間だけど毎日忙しいよ。」織田


拳鍔は、不良集団としては信じられないような資金源と力を持ち・・


「その辺の暴力団組織より稼いでるし、でかいよ。」織田

「だよなっ。」明智

「でもややこしいんだよな・・」赤羽


拳鍔って言ってるけど・・


「拳鍔の不良グループ(喧嘩などする少年のチーム)は今無いしな・・」織田


拳鍔グループと言えばいいのだろうか?

いわば、ただの半グレ集団だ。

若者も多いが、少年だけで構成されたチームは存在してない。

だが何かあれば、グループ全部で動ける超巨大アウトロー集団だ。


「でも法律まで変えさせた先輩達の抗争って本当すごいよな」織田

「ああ。新少年法か・・・」明智

「不良指定って、かっこいいよな。不良にとっちゃ勲章みたいなもんだ。」赤羽


今、この新少年法で指定暴力団のように、不良指定されれば、

何かあればそのメンバーは未成年でも実名で報道される仕組みだ。

だからこの織田も末端ではあれど拳鍔のメンバーだから何かあれば実名報道だ。


ちょっと前に、その先輩達のでかい抗争もあったし、

もう何十年に一人の天才だっ・・って人も現れたから・・


「・・俺達は、すでに隙間の世代って言われてるしな・・」織田

「・・ゆとりヤンキーだってな・・。東京統一されたから抗争もないしな」明智

「しょうがねぇよ・・時代が近かったし・・」赤羽


日本野球で言えば、落合が出て、清原が出て・・松井・・

南米サッカーで言えば、ペレ、マラドーナ、メッシ?

俺達はその飛び切り華の在る人達の隙間・・

いや、中途半端な年代だ。その大きな抗争にも参加出来ずに。


戦国で言えば、徳川の世になって生まれてきた武士の子のような・・

あれっ?平和だ・・せっかく武士で生まれて刀持ってるのに・・てな感じ?



「何言ってんだよ!まだ私達の時代は始まってもないし、今からだよ!」片瀬


あっ・・地が・・


「い・・今からだにゃんっ御主人さまぁ~♪」片瀬


「ふ・・」織田

「はは・・」赤羽

「うんっ。」柴


「そうだよねぇ~片瀬にゃ~ん♪」明智


そうだ。そりゃ抗争はない方がいい。

無くたって、アウトローの出世の道はあるっ。


「だからオタク科ってのができたんじゃねえか?」織田

「そうだよな。」明智

「これからのアウトローは・・」赤羽


先輩や、アウトローの偉人達が作ってきた物を守る戦いだ・・

もう奪い合ったりじゃなく、不良にも秩序を。



「・・・・・おっと・・早く食わないと、昼休み終わるぜ」織田

「おうっ!・・・てか、あのトイレの張り紙何?」明智


「ああ・・あれね・・さっき決めたの。」片瀬


トイレのドアに張られてる張り紙には・・


『秋高生、トイレの使用禁止!!』


なぜかと言うと・・



「ガチャ・・・」


っと、そのトイレから出てくる生徒・・


「・・いやぁぁ・・ヌイて来たわぁ~柴ちゃんで(想像)」関原

「ひゃあああ」柴

「こっのやろー!やっぱさっきジッと見てたのは、目に焼き付けてたな!」片瀬


「うわぁ・・言う・・普通?てかする?」明智

「セクハラ君や・・セクハラ君・・」赤羽


「・・・禁止になるなそりゃ・・せめて家まで我慢しろよ・・」織田


普通科一年の関原せきはらだ。

まあ一年でも目立ってて、でもちょっとよくわかんない奴で・・



「柴ちゃん、匂い嗅いでぇ~この手でしたんだよ~」関原

「いやゃああ!」柴


必死で逃げ回る柴ちゃんを追いかける関原


「あはははは」「逃げろ~柴ちゃんっ」


この騒ぎを、裏から覗いてるオーナーに・・


「オーナー!もう出入り禁止にしましょうよ!あのバカっ」片瀬

「・・・・・・・・・」オーナー


片瀬の気持ちはよく分かるが・・


・・この男・・

ここしばらく見なかった・・

いや、久々に現れた・・・



「王の風格・・」オーナー


「殺すぞっボケてっとバカヤローが!」片瀬


無いよ・・

王の風格なんて・・

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