表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街賊悪漢 新闘乱運命  作者: 火村虎太郎
神高の不良達。
18/82

神高の猛攻。

まるで不良映画に出てくるような光景だ。


「パリーン!」

「おらぁ!」


校舎の窓ガラスを突き破り飛んで来る椅子や物。


「さっさと帰れやっ」

「くそジジイがよっ」


「ははっ・・」渡辺


この子達の精一杯のお見送りというか・・


(ははっ・・休憩時間なのに・・無理して・・)渡辺


成長した自分を見せてくれてるのだ。


窓から飛んで来るガラクタの紙吹雪・・

俺の引退、引き際を皆で祝福してくれてるのだ。



校舎の中では・・


「あ・・先生、自分、割ったガラス代払うなりよ・・

 休憩時間なのに、すみませんでした。」テシ

「もっと投げるの無い?もし当たっても痛くないペットボトルとか?」


「いい音が出るように投げろよ。罵声も忘れるなっ。

 あくまで無茶してるな・・だけでいいから」担任


だがこの光景を付近で見てる住民や通行人には強力なアピールだ。


「うわぁ・・近づけねぇな神高には・・」

「漫画に出てきそうなほどの荒れよう、不良高だな・・」

「でも、使い道もあるんだよな・・・」


そう、これほどオーソドックスだから使い道もある。


「・・よしっ。じゃあ次の授業は地回りなっ。

 それと、足立区の方から仕事の依頼も来てるから二班に別れるぞ」担任


「はいっ。次郎ちゃんは、どっちに?」


「そうだな・・・」担任


神高は、何かとこの次郎頼りというか、次郎を軸に考える。


「・・・足立の方に行くか・・本物も居そうだしな」次郎

「よしっ・・じゃあ秋葉原はテシ頼んだぞ」担任

「任せるなりよ」テシ


二班に別れての行動。

とはいっても大人数だ。


まず秋葉原では・・


「・・何見てんだ!ぶち殺すぞ!」

「神高だぁ!このやろう!」


ちょっと不良っぽい若者に人数の威圧で押す。

そりゃ不良が10数人で歩いてたら・・


「ま・・まずいな・・」

「神高か・・逃げようや」


蹴散らすのは簡単だ。


だが・・


(うっ!秋高!)テシ

(うわっ!うわっ!ガチンコの不良!)

(恐いよう秋高の生徒だ・・)


ここは秋葉原だ。当然授業をさぼって?街をふらつく秋高生も居る。


「あはは、楽しいねぇ地回り授業も」片瀬

「うん。このアイスおいしいぃ」柴


しかも、神高の生徒達が苦手な女子・・

特に一番苦手なヤンキー女子・・


(どこ見ていいのか分からないなりよ・・)テシ

(トラウマが・・トラウマが・・)


よくあんなヤンキー女子に、イジメられてきた面々だ。

短いスカートの足を見れば因縁付けられ・・

顔を見ても、『気持ち悪いんだよ!何見てんだ!』で因縁付けられ・・

下向いてても、『こっち見ろや!オタク野郎!」・・って。


今までの唯一の攻撃は、帰って想像で犯すか、ネットで叩くだけ・・


でも・・今は違うっ!

俺達は、生まれ変わったその一歩を踏み出すんだっ。


「な・・・な・・何見てんだ!神高だぁ!」テシ

「お・・おう・・こらこらこらぁ~調子こいてんじゃねぇぞ!」


まったく片瀬達は見てなかったが・・


「あああ?何だいきなりコノヤロウ!」片瀬


(うわっ!うわっ!やっぱ本物!)テシ

(えっと・・こういう場合は・・こういう場合は・・)


必死で授業を思い出す生徒達・・


「カンっ!」


「舐めてんじゃねえぇぞ!こら!」


先制攻撃!さらなる威圧!

持ってる空き缶を思いっきり投げつけ二歩~三歩前に・・。


「ほうっ・・女だからって舐めるなよ・・」片瀬


(まだ来たぁ!どうする?どうする?)テシ


他の生徒を見れば・・


(綺麗な、おみ足・・綺麗な、おみ足・・)

(匂い・・匂い・・へへへ。タダならとことん・・)


すでに心折れた生徒達も・・


(くそっ・・まずい・・)テシ


本当この片瀬みたいなのが苦手なタイプだ。

フラッシュバックする・・この手のタイプにイジメられた中学校生活などが・・


だが・・


「せ・・せっちゃん・・授業中だし・・止めとこ・・

 それに私達が原因で神高と全面戦争になったら、先輩達に何言われるか・・」柴

「うっ・・それを言われると・・」片瀬


(きっ・・きた!)テシ


後は、マニュアル通りに・・


一人が引けば・・


「なんだぁ!やるのか?やらねぇのか!?」

「俺にやらせろや!調子乗りやがってよ!秋高がなんぼのもんじゃい!」

「バカっ、止めろって!お前っ次何かあったらネンショーなんだろうが!」


「ちっ・・」片瀬

「ほらっ・・ヤバそうなのも居そうだし・・人数も多いし」柴


誰かが止め、一度下がりだした不良は脆い・・


「突っ込め!」テシ

「おうっ!」


「うわっ、一斉に来た!逃げるよ柴ちゃん」片瀬

「うん。」柴


楽勝だ・・


「汚いよな不良って・・」テシ

「ああ・・こんな事して追っ払ったり、下がった相手イジメてんだな」

「よく考えたら、俺等も肩パンぐらいで、ガチで殴られた事ないしな」

「そりゃ無抵抗の人間なら喧嘩も負けねぇよな」


もしかして・・


「秋高の連中も全員ハッタリなんじゃねえか?」テシ

「ぶはははは。シャバ憎の集まりかぁ?秋高は」

「たまんねぇな勝ちの味は」


あの秋高を追っ払った。

しかも苦手なヤンキー女子を。


「おうっね~ちゃん遊びに行くかぁ?」テシ

「ははは。昼からナンパすんじゃねぇよ」


いきりたくなるさ、そりゃ。


そしてぼちぼち顔も売れ出し・・


「あっ・・こないだは、どーもっす・・」街の不良

「おうっ。何かあったら神高に言えよ」テシ


一度この秋葉原でシメた不良だ。


「へへ・・じゃあ失礼します」街の不良

「おうっじゃあの」

「また声かけろや」


(く~たまんねぇな)テシ


勢いづく神高生。

肩で風を切って歩くのがこんなにも気持ちいいとは・・


これが不良か・・

なんて簡単なんだ・・


そして秋葉原にあるメイド喫茶やリフレに行き・・


「これからはよぅ神高が面倒見てやるっつってんだ」テシ

「いや・・ウチは秋高さんに・・」店長


「両方に払えばいいじゃねえねかぁああ!」

「何だぁ?この店は未成年でも雇っててるのかぁ!?」

「なっ!ちょっ!ちょっとお客さん居るんで大声は・・」店長


「・・店長いいから・・両方に払おう。神高も仕事が早いから・・」オーナー

「オーナー・・」店長


「それがいいって。くく・・。じゃあまた寄らせてもらうから」テシ

「よしっ行くぞ。次だ」


確かに最近秋高は、変な生徒がみかじめ取りに来たり・・


「神高の生徒を来させない料・・って思えば安いし、

 それに今秋高の評判も良くないしね・・」オーナー


「秋高の名前だして好き勝手しますしね・・」店長


この場合はどっちを呼べばいいんだろうか?


そして・・


「こりゃやばいか・・」オーナー

「金が絡むとそうですね。街の不良達も神高に付きだしたみたいですしね

 まあ両方の馬券買えば外れはないですね。」店長


誰よりも敏感なのは商売をしてる街の住民だ。


初めてこの秋葉原が揺れそうだ。

今まで海外からの侵攻などはあったが・・・


「ぶち当たるぞ・・時代の不良達が・・この秋葉原で」オーナー

「渋谷・六本木の次は秋葉原にも火が付きますか・・」店長


同じ時代で・・同じ街で・・

王国・・王様は二つと要らねぇ・・




すべてを撃ち落してきた、秋高か・・


すべて飲み込もうとする、神高か・・



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ