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ぱらのいあ  作者: 楸由宇
第2章 死に関する三部作(及び他一編)
9/24

理由

つい最近のことである。

夢の中で私は、私を殺した。

であるから、私は殺人犯なのである。

しかし、私は私を訴えることが出来ない。

証拠の死体が無いからである。

従って勿論、加害者もいない。


しかし、やっぱり私は私を殺したのである。

殺された私は殺した私であり、

殺した私は殺された私である。

やっぱりどちらも私であるのだ。

私は生きているから、

殺した私なのだが、

殺されたのも私なので、

生きている私は、

やっぱり殺された私なのだ。


しかし、証拠の死体が無い以上、

私は私を訴えることが出来ない。

私は考えた。

証拠の死体を如何にして示すか。

私が生きている以上証拠は存在し得ない。

残る道はただ一つ、

再び私は私を殺すしか無い。


これが、此処に死体が存在する理由である。

これが、全てである。

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