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ぱらのいあ  作者: 楸由宇
ペアノヴェル
22/24

とも

 アンデスは、小さい頃から友人が沢山いた。家にいるとき以外、一人でいた事が無いくらいだ。今でも増え続けている。自分は多くの友人達に支えられているといつでも感じている。でも、いつでも一つの不安がある。もし友人達がいなくなったら、自分はどうなってしまうのだろう。友人が一人もいない自分はどんな自分なのだろう。どうやって生きていけばいいのだろう。その不安を忘れるために、今日もアンデスは友人達と遊びに行く。

 ヒマラヤは、小さい頃から友人という存在は一人もいなかった。家にいても、外出していても、自分の周りに多くの子供や大人達がいた。コミュニケーションに問題は無いはずなのに、未だに友人というものは出来なかった。でも、ヒマラヤは特に気にしてはいなかった。人は結局は一人だと信じているからだ。社会の中で、人と接することは多いが、あえて友人を作る必要性を感じなかった。それに友人が出来たとしてもどう接して行けばいいのかわからなかった。

 ロッキーは、小さい頃から大事な大事な親友が一人いた。いつでも二人は一緒だった。二人とも友人は沢山いたが、大事なのはお互いだけだった。二人の関係は、死ぬまで変わらないと信じている。でも、最近小さな不安が出来た。親友が冷たくなってきた気がするのだ。親友さえいてくれれば、それでいいと思っていたロッキーは、親友を失うのがとても恐ろしかった。親友一人と多くの友人達。釣り合うことはあるのだろうか。

「友」とは何か?「友」は必要か?「親友」と「友人」と「知人」と「他人」の違いは?

 「友」と「恋人」の違いは?


 「人」は一人では生きていけないと言うけど本当なのか。

 「一人の親友」と「沢山の友人」、大事なのはどちらか。


 社会というシステムは「友」をどのように定義するのか。


 疑問は尽きないし、答えも出ない。

 出したくない、かもしれない。

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