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ぱらのいあ  作者: 楸由宇
第3章 ショートショートショート
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「子猫」

 朝、ドアを開けると雨が降っていた。傘を広げて歩道を歩き出したけど、骨しか残っていなくて、雨にたっぷりと濡れた。

 バス停には誰もいなくて、バスは30分も遅れてやってきた。乗り込んでも乗客は自分一人。渋滞もしていないのに、目的地まで予定の3倍も時間がかかった。目的地で降りようと思って財布の中を見ると、小銭が入ってなかった。

「200円。小銭が無ければ1000円。」

言われたとおり、千円札を出した。

 骨だけの傘を差して、通りに出ると大木の下に段ボールがあって子猫が入っていた。お腹が空いていそうだったので、カバンからビスケットを出した。

 背後をバスが走り抜けていって、頭から泥水を被った。

 世の中、理不尽なことばっかりだ。

 箱の中で、子猫がミャアと鳴いた。

(320文字)

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