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第0話 異世界転移○日目、美少女よりも猫

 拙い文章ですが、書きたいことを書こうと思います。よろしくお願いします。

 皆は「異世界」に何を求めるだろうか? 圧倒的な魔法? 壮大な冒険? それとも愛する恋人? どれも「異世界」という夢物語には定番の素晴らしい要素だ。それは否定のしようも批判のしようも無い。人それぞれ思い思いの異世界像があっていいじゃないか。

 そんな僕は異世界に転移して1つの趣味を見つけた。実際、今日はその趣味を実行中だ。

 え? それは何なのかって? まあ、一言で言えば「ストーキング」だ。対象にバレないよう、気配を極力消しながら対象の行動を観察する。泳ぐ対象の尻尾を――


「あれ、ルカじゃん!」


 路地にうずくまるルカの存在に気が付いたロズが、ルカのそばに近寄るが、ルカは一点を見つめたまま微動だにしない。


 ――追いかける様は、おもちゃに飛びつく猫に同じと言えるだろう。まあ、実際には飛びつかない理性を持っているという点が、猫との差別点だ。お、対象が――


「ちょっとルカ〜?」


 ロズは魂の抜けたようなルカに気づかせようと、肩を揺する。だがこれも意味がない。


 ――座ったぞ、随分とリラックスしているご様子だ。あの独特の重箱座り、素晴らしい。ここがあの子のお気に――


 痺れを切らしたロズが中腰のルカにのしかかる。頭に胸を押し当てているような状況だが、ルカにとっては「異常なし」らしい。

 

 ――入りポイントらしい。おや、対象が睡眠に入るようだ。もう写真も十分撮ったし、僕もそろそろ帰るか……。

 そう思い、中腰から立ち上がろうとする。だが、何故かバランスを大きく崩し横転しそうになり、慌てて手で支える。


「あれ? 貧血か?」

「『貧血か?』じゃないよ! まだ気付いてないの!?」


 ロズだ。あれ、ロズと一緒にストーキングしてたんだっけ? いや、そんな記憶は無い。


「あれ、いつからいたの?」

「1分前ぐらいだけど?」


 1分前というと、対象が座る直前ぐらいだ。え、ほんとに? 全く気づかなかった……。あとなんでのしかかってんの? おも……くは無いな別に。いや、ほんとに。

 まあつまり、偶然通りかかったロズが、ストーキング中の僕にのしかかったという事らしい。いや、どゆこと?


「で? ルカはこんなとこで何してるの?」

「え? あの猫を追いかけてたけど?」

「あの三毛猫ちゃん?」

「だね」

「ところで、いつまで乗っかってるの?」

「……あ」


 ロズが自分の行動を理解したのか、少し赤面しながら僕の頭から離れる。本来であれば嬉しい状況なのかもしれないが、残念ながら今の僕には関係ない。

 

 そうしてロズと帰路につく。未だに「異世界にも三毛猫がいる」という事実に喜びながら。

 まずは読んでいただきありがとうございます。異世界転移して三大欲求を失ったルカは、猫好きが加速したようです。

 頑張って書くので、よければ評価お願いします……!

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