告別式
太陽が昇らない国 第三部は、それぞれのキャラクターが直面する試練や冒険が中心になります。
まずは、第二部で敵対し「すべての闇」に囚われていた『月の使徒』お姉キャラのセレンの冒険です。
【月の使徒の冒険】です
◆月の使徒の冒険
【空 撮】
学園都市ロストルーンの尖塔から北の空に向かう
◆テロップ:「学園都市ロストルーンから北へ30キロ」
【地中 洞窟】
洞窟の中を進む2つのたいまつ明かり
先頭を行くのはセレンの部下、大男の「レフタ」と「ライタ」
黒い喪服様のドレスに身を包み、顔を黒のレースで覆ったセレンが後に続く
【地中 洞窟最深部】
たいまつ明かりに氷柱が照らされる
氷柱の中に眠っている少女の亡骸が映し出される
セレンの妹、ルナの亡骸
生前とまったく変わらないルナの容姿
顔を覆っているレースを上げて、妹と対面するセレン
セレン:「ルナ・・・」
物言わぬ妹に語りかける兄セレン
セレン:「思えば私はお前を縛り付けていたのかも知れない。この世での役目を終えてもなお、この世にとどめようとしたのは私だ。
花は散る故に美しく咲き誇る。私にはそれが良くわからなかったが、他の司る者たちが、私にそのことを教えてくれたように思える」
部下を振り返るセレン
セレン:「さあお前達、妹を運び出しておくれ」
氷柱に手をかけるセレンの部下
はじかれたように吹き飛ばされる部下達
氷柱の影から、この世のものではない、おぞましい化け物がゆらりと浮かび上がる
化け物:「もっていくな~もっていくな~」
セレン:「きれいな花には、おかしなものがつきものです。だが、ルナを眠らせてやらねばならんのでな!」
◆この世に未練を残した者達を、炎の魔法で退けるセレン
くすぶり続ける化け物
セレン:「もし、このままルナをとどめておいたら、このようなおぞましい姿になっていたのかもしれません」
化け物:「ボエー!」
断末魔の叫びとともに地割れを引き起こす化け物
セレン達の足下に、激しい地割れが走る
セレン:「な、なんと!」
裂ける洞窟
裂けた大地に呑み込まれるセレン一行
セレン:「ルナー!」
地中の闇に消えるルナの氷柱
【暗 転】
【山岳都市メンヒル 大地の大聖堂 沐浴室前】
ヒューマ:「サーラ、サーラ、聞いてくれよ」
大扉を叩くヒューマ
【大地の大聖堂 沐浴室】
耳をふさぐサーラ
扉を叩く音が、沐浴室に鳴り響く
音が途絶える
ハッとして顔を上げるサーラ
アリア:「サーラ様」
サーラを見上げているアリア
サーラ:「アリア・・・」
ドキリとするが、すぐに取りなすサーラ
サーラ:「さ、アリア。沐浴の準備をしましょう」
法衣のケープを脱いで、髪をまとめるサーラ
アリア:「良いんですかサーラ様」
サーラ:「今日は砂風呂にしましょう」
すたすた歩いて言ってしまうサーラ
【大地の大聖堂 沐浴室 砂風呂の間】
一面に敷き詰められた砂と蒸気が立ちこめている砂風呂の間
下着姿のサーラとアリア
砂風呂の準備に熱中するサーラ
サーラ:「ねえ、今日はアリアも入ってみない?」
アリア:「ええ?」
サーラ:「たまにはいいじゃない」
渋るアリアを砂の上に横たわらせて砂をかぶせてゆくサーラ
無表情で作業をしていくサーラの横顔
読了ありがとうございました。
今回から、前書きを多少増やそうと考えております。
よろしくお願いします。