賞金稼ぎと古代魔導人形【16】
まぁ、親友のピンチらしいから、リダもかな~り必死になってたみたいなんですよねぇ。
そう考えると、友達想いの良い人って感じなんだけど、団体行動って意味では......どうなの? って感じかもです。
きっと、通信簿の所に『もう少しみんなと歩調を合わせましょう』とか、そんな感じの事を先生に書かれていそうな協調感のなさです。
お陰で、かなり先まで一人で行ってしまったリダを追いかける形になってしまったみかんさん達一行なのですが、ようやくニイガの街が見えて来ました。
やれやれ、地味に遠かったねぇ。
「ニイガが見えて来たです」
「う~。久しぶりに来たけど、やっぱり大きい街だと思う」
「そうだな。私もそう思う」
ニイガの街が遠くから見えて来た所で声を出したみかんに、シズさんとういういさんが声を返して来た。
シズさんとういういさんも、ニイガの街には何回か来ている。
まぁ、陸続きの隣国ってイメージなのでしょうから、比較的身近な国なのかも知れないですねぇ。
そこから、魔法の絨毯はニイガの街に到着。
相変わらず、大きな建物が竹林の様に建ってます。
本当、ここだけ未来を行ってる様な街ですねぇ。
みかんさん一行は魔法の絨毯に乗ったまま、上空からリダを探して行く。
......ああ、あれかな?
良くわかってないのですが、どうしてか街で戦闘が起きた跡があります。
ほむぅ......これは、何かとんでもない事態になってる雰囲気です。
まぁ、だからリダが急いでたのでしょうがねぇ。
しかし、戦闘は終わってしまったのか? 周囲は静かな状態でした。
いつもは活気がある、凄く賑やかな街なので、逆に不気味ではあるのですが、この静けさこそが戦闘の激しさを示しているのでしょう。
きっと、物凄い攻防戦が繰り広げられていたんだと予測出来るです。
でも、その激しい戦いにも一区切りが付いて、今はただ静かな街並みになっていました。
もしかしたら、もうリダが全てを終わらせてしまったのかも知れないです。
もしそうであるのなら、みかんさん達は徒労に終わってしまうのですが.....逆に言うのなら、それはそれで良かったと考える事も出来ます。
別に争いをしに来た訳ではないですからねぇ、みかんさんは。
まぁ、既に問題が解決していたのなら、ニイガ観光でもしてコーリヤマに戻りましょうかねぇ?
シズさんをクシマに送らないと。
こんな事を、ぼんやりと考えていたみかんさん。
だけど......。
なんだろう?
何か、凄い引っ掛かるのです。
確実に起きては行けない物と言うか......なんか、第六感みたいな物が、みかんに言ってます。
気を付けろ! まだ、全ては終わっていない!
......と。
妙な不安が、みかんの胸元でチクチクやっていた、まさにその時でした。
ゾクゥッッ!
みかんの背筋に、あの時の感覚が凄まじい勢いでやって来たのです。
オナハの塔でサンダーバードを倒した直後にやって来た、あの背筋が凍る超絶不快な感覚。
こ、これは......っ!
ギュンッ!
みかんは即座に方向転換してみせます。
「う?」
「うわっ!」
シズさんとういういさんが驚きます。
「な、何があったんですか?」
「び、びっくりさせないで下さいよ」
後方に座っていた、ユニクスさんとフラウさんもちょっと驚いた顔になってました。
申し訳ない!
「ごめん、みなさん! ちょっと、寄り道します!」
そうと、皆に断りを入れた頃に、みかん達が乗っていた魔法の絨毯はニイガ城へとやって来た。
ここから感じるのです。
あの、憎たらしいアンチキショーの波動をっ!
お城のテラスらしき所に空からやって来たみかん達は、地面に降りて間もなく、二人の人影を確認します。
一人は、いかにも偉そうな人!
多分、上位貴族か王族の人かな? そんな風格見たいな物を作っていた。
でも、ポイントはその隣にいたヤツ。
「こんなトコにもいるんですか、アンタは!」
みかんは激昂しながら、王族っぽい人の隣にいたヤツを指差した。
「ククク......それはこちらの台詞ですよ? みかんさん。貴女こそ先程までコーリヤマにいたと言うのに、こんどはニイガにいるんですか? 節操のない行動力ですねぇ」
「アンタにだけは言われたくないからっ!」
ソッコーで言い返したみかん。
そもそも、コイツはコーリヤマにもいたと言うのに、もうこっちに来ているって言うんだから......むしろ呆れる。
多分、空間転移魔法でも使ったのだろう。
みかんも使えなくはないけど、時空間の瞬間移動は何かと問題があるから、余り使わないのです。
自然の理を完全に無視する行為は、結果的に秩序を崩壊させる事に繋がるのです。
......秩序がなくなると、残るのは混沌だけになるのです。
そうなったら、世界は大きく壊れてしまう。
秩序を崩壊させる様な魔法はなるべく控える。
それが、環境に優しい魔法なのですよ。




