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賞金稼ぎと古代魔導人形【15】

 まるで、頭に付いたゴミでも取るかの様に......アッサリと俺から引き抜いていた。


 その瞬間に、俺の身体がリフレッシュする形で、スゥ......と束縛されていた物が完全になくなる。


 .........。


 いや、まぁ、そうなんだが。

 こうもアッサリやられると、皆の苦労が......だな?


「うぁ......流石リダ。私達が何日も苦労して解こうとしても、全然解けない呪いを簡単に解呪してるよ」


 ほら見ろ、リダ! 

 ルミがドン引きしてるじゃねぇか!

 

 そうだよ......そうなんだよ。

 コイツは、昔から非常識なんだよ!


 魔法は苦手なリダだが、何故か霊感と言うか......そう言う呪術的な物だけは強くて、例えば魔法的な物が得意なみかんよりも凄い事をしれっとやってのける。


「呪い? これ、呪いだったのか? ちゃっちい呪いだなぁ......ここに来るちょっと前にいた、カオスドラゴンの呪いと比べると鼻くそ見たいな呪いだぞ?」


 いや、言うな......リダ。


 例えオメーにとってチャチな呪いであっても、他の連中は必死になって解こうとした凶悪な呪いだったんだ。


 そんな事を言ったら、周りからの反感を思いきり買うぞ?

 つか、私は喧嘩を売ってますって、首から看板下げてる様な物だぞ!


「......ふふ。本当、リダらしいや」


 だが、そうならなかった。

 ルミは逆に微笑んで見せた。

 むしろ、こうなる事を予測していたかの様だ。


 他方、キイロも驚きより、喜びの方が大きかったらしく、


「......本当、良かった!」


 涙まで流して喜んでいた。

 どうでも良いが、そろそろ離れてくれませんかねぇ......?


 余談だが、キイロはさっきからずっと俺にしがみついていた。

 

 どうも、お姫様とキスしようとしていたのが衝撃的だったらしく、嫌でも離れようとしない。

 お陰で地味に窮屈で仕方ない。


 他方のルミも、抜け駆けをした負い目があるのか、キイロを止めようとはしなかった。

 ここらの関係もあり、キイロの独壇場が続いてしまい、見事に引っ付いた状況をどうにかする方法を見出だす事が出来ないでいた。


 呪いの呪縛は解けたが、キイロの呪縛はまだ暫く続く模様だ。


「んで? あの魔導人形の中にいるインストラクター......じゃなかった、兄ちゃんを助ければ終わりか?」


 そこでリダが軽く魔導人形を指差した。

 完全に起動停止している訳ではないのだが、どう言う訳か? 全く動く様子がない。


 ......うーん。


「まだ、何かあるのか? あれ?」


「いや、もう何もない筈なんだが......」


 ......何だろう? 嫌な胸騒ぎがする。

 いや、悪い予感とか、自分でフラグを立ててどうするんだ俺!


 こう言う良くない思考を考えると、決まってロクでもない事が......。


「......ん? ありゃなんだ?」


 ......。


 まぁな?

 このまま終わったら、本気で締まらないラストになると俺も思うよ。


 だからって、余計なオマケを付けてくれなくても良いと思う訳だ!


 その時、上空に一人の男が出現した。

 パッと、何回か見ただけの記憶しかないから、確信を持つ事は出来ないが......多分、


「お兄様?」


 ああ、やっぱりか。

 上空にいた男の姿を見て、キョトンとした顔で口にしたルミの台詞を聞いて確信した。


 ヤツは、この国の王子。

 ルミ姫に関係する一連の厄介事を作った、諸悪の根元。


 カーテンロールが閉まると思っていた所で滑り込む様にやって来た黒幕に、俺は勘弁してくれと叫びたくなった。




  ◼️△みかん△◼️

 


 

 やっほーい!


 知ってる方はこんにちわ!

 知らない人は......バックして、みかんverを見るべし!


 ......ほむ。


 そう言う訳にも行かないか。

 えと、軽く自己紹介するです。

 みかんと言うです。

 趣味は冒険です。

 いい人目指してます!


 今から一時間位前に、コーリヤマって言う街で色々あったゴタゴタを終わらせて来たみかんさんは、リダの救援と言うか、ニイガで起きてる問題を解決するお手伝いをする為に、魔導都市ニイガに向かっております。


 コーリヤマでの出来事はネタバレになってしまうので割愛させて頂くです。

 気になった方は、バックしてみかんVerだ!


 ......って、さっきも同じ事を言ってたねぇ。

 まぁ、ほら? 大切な事は二回言わないとです!


 そんなこんなで、リダと一緒に向かっていたのですが......リダの飛行魔法は無駄に早くて、追い付く事が出来ませんでした。


 まぁ、みかんだけだったら大丈夫だったんだけどねぇ?


 リダの同級生やら、リダ教の信者やら、相棒やら、う~う~言ってる人やらが乗ってる絨毯は重くて、リダの早さには到底追い付けなかったのです。

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