第347話「騎士学校との交流戦!?!?いざ、帝都に遠征!!」
……と言う訳で突如決まった帝都遠征。
せっかく魔導都市暮らしも慣れつつあったのにまーた帝都ですか。
あそこは女神の助言の地で嫌な予感しかしないのであまり行きたくないんだよなぁ……。
それはそうと、パーティーに今後の事を相談しておかないとな。
「と言う訳で僕とミルは帝都遠征が決まった訳ですが皆さんはどうします?正直な話着いてきて貰ってもあまり接する時間が無さそうなんであれなんですけど。」
そう、俺は今回特等級の補助役にまわる訳で、暇かどうかは分からない。
ハーティンやフワユー、スカァと仲良くなったお陰で知り合いの専属になったのは思わぬ幸運だが。
まぁ、そもそもスカァと知り合いなのでハーティンもフワユーも必要無いけど言わぬが花かな。
「はぁ……私は魔導都市に残ります。ゴールド、貴方はパーティーリーダーなのですから自分で指示しなくてはなりませんよ?」
オスタナシーから出だし説教を貰った。
技神なのであまり必要性が無ければ帝都の中には入りたくないそう、剣神が飛んできても困るってさ。
「まぁ、ゴールドが落ち着きが無いのはいつもの事ですから。私達は家を守ります。」
カームとクロエ、シキ、キサキは残る。
「私とナルカは帝都の商店に足を運びますのでゴールド様とは別口で帝都に向かいます。」
ハーネとナルカは帝都のナルカの商店に足を運ぶ様だ。
細々とやっているらしいが、暇な時に足を運ぶか?。
「ゴールド、足は大丈夫?不安なら私も着いていくけど?」
ナカートは近所のお姉さんみたいにそわそわしながら心配していた。
「ナカート、僕ならもう大丈夫です!いくらなんでも学園の学生が魔王とかと戦ったりはしませんしね。」
「そう……ならいいけど。」
さっきオスタナシーにリーダーらしくしろと言われたばかりなので頑張って威厳を見せる。
渋々だがナカートも納得してくれた。
「それじゃあ二人で頑張ろうね!」
「まっ、まあ補助が役目なので程々に……」
俺達は重い(まぁ俺だけだが)足のりで学園へと向かった。
「それで、他の十聖も行くんですよね?」
「あぁ、それぞれ派閥が出来ているな。今の所の最大派閥は俺達だぞ?」
ハーティンがうきうき顔で言ってくるのでイラつくがいちいち腹をたてていてもしょうがない。
ついでにハーティンに他の十聖の事を教えて貰った。
第一聖次代剣聖クラインツ
第二聖レンブラント公爵家令嬢フワユー
第三聖次代賢神継承者ハーティン
第四聖獣王子ゲルガ
第五聖炎龍帝の娘スカァ
第六聖炎龍王ユルシル
第七聖全知のメイサ
第八聖聖女アナスタジア
第九聖炎操のマリア
第十聖剛気のクレス
……うん、半分以上知ってるな。
クラインツは文句なしで最強らしいが、他は実力以外にも立場が考慮されているので強さの順番では無いそう。
殆どが貴族か、偉い人の子供とかで構成されている中実力が抜きん出ているユルシルと魔道の天才と名高いメイサ、腕っぷしだけでのし上がってきたクレスは凄いと言っていた。
派閥はクラインツ派、ゴールド(笑)派、ゲルガ派、クレス派、そしてどの派閥ともつるまないメイサで出来上がっているんだとさ。
ハーティンは元々エルフ以外と交流を持とうとはしなかったので派閥は作ってないし、スカァとユルシルはここでの生活が終わったら王国にある道場へと戻らなければならないので派閥は興味が無いそう。
フワユーは剣が好きらしいが、騎士学校での貴族のやり取りにうんざりしてこちらに来た為、友達がいないらしい。
俺と同じ時期に学園に入学したらしいが、家の威光で第二聖にされてしまってうんざりしているんだとさ。
クラインツ派は貴族が固まり、ゴールド派は実力者が固まり、ゲルガ派は魔族が固まり、クレス派にはそれ以外の生徒が固まっている。
学園十聖達と仲良くやっていけるかは分からないがお山の大将なりに頑張ってみようか、、、。
因みにクラスメイトは殆どクラインツ派で、ノルドと仲が良い陪臣の子達がちゃっかりゴールド派に組み込まれたらしい。
で、これから集まるのはその中の代表な訳だけど大丈夫なのだろうか?。
学園の会議室を借りて話し合いが行われるそうな、俺達もそこへ向かった。
「ゴールド。 ……先日は済まなかった。」
「へっ、クラインツ様?いえいえ、こちらこそ申し訳ありませんでした。」
会議室で俺を待ち受けていたかの様にクラインツが俺に謝ってきた。
俺はすぐにへこへこする、こいつとつるむ気なんて無いし適当に応対しておこう。
「今更様なんて要らないさ。クラインツでいい。これからは騎士学校と戦う同士だしね。」
「えーっと……慣れたらでお願いします。」
恒例の様はいらないイベントを消化して席につく。
ハーティンは自分の席に座り、二人の従者を後ろに立たせる。
そして勿論十聖でも無い俺に席など用意されている筈も無くてスカァの後ろに立つ事となった。
ユルシルの後ろに取り敢えずノルドとミルを配置しておいた。
それにしてもお山の大将なのに席にも座れないとは……。
時間が経つにつれて続々と十聖が会議室へと入ってくる。
獣人と幸薄そうな少女、そして伸長二メートル程の男。
全員が席につき話し合いが始まる。
「では会議を始めさせて貰う。僕はクラインツだ、よろしく頼む。」
クラインツの取り巻きの二人がパチパチと手を鳴らしていたので俺も軽く合わせておく。
追随する様にゴールド派?が拍手をしてくれた、うん、少し驚いた。
他の派閥は興味すら示さない、どうでもいいが。
「ふん、一年坊主がしゃしゃりやがって。そんなんだから名もない銀等級に負けるんじゃねぇか?なぁ!!」
いきなりごっつい奴、クレスが挑発をしだす。
クラインツの取り巻きの二人がクレスを睨むとクレスは不敵に笑っていた。
「……あぁ。あれは俺の実力が不足していたからそうなった。それで他に言いたい事はあるのか?」
「けっ、別にねぇよ。」
流石に派閥と言うだけあって険悪ムードが広がっていた、モブだったら争え……争うのです。とか言っていたのだろうか。
「くだらねぇ。要するに騎士学校の坊ちゃんと戯れるんだろ?他に話す事は?」
「はっきり言って時間の無駄。帝国で開催されるし、何をするのか分かっていないんだから。」
ゲルガとメイサも凄く非協力的だ。
まあ、話が長いと俺は足が痛くなるので早く終わればそれでいいが。
「そんな事では騎士学校に相対する事は出来ない。ここでも派閥に拘るなら騎士学校と学園も変わらないと言う事だな。」
「あんっ!?てめぇが侯爵家の跡取りだって事は知ってるがここじゃあ権力なんて関係ねぇぞ!!」
クレスが机を思いっきり叩いて会議室に緊張が走る。
まぁ、フワユーが第二聖な時点でクレスの言っている事は矛盾しているが俺はモブに徹するからよろしくな。
「そうです。皆で力を合わせましょう。」
「そうよ!内輪揉めなんてそれこそ時間の無駄よ!」
アナスタジアとマリアがクラインツの意見に合わせて擁護を始める、モブ俺は静観を決め込む。
「はっ、お貴族様となんてやってられるか。」
「ごっこ遊びなら好きにやればいい。私は後免被るけど。」
まずクレスとメイサが席を立った、クラインツがすかさず制止するも聞く耳を持たない。
「それじゃあ俺様も失礼するか。」
続けてゲルガも退出してしまった。
残るは俺達とクラインツ派のみとなった、駄目だこりゃ。
「……ゴールド、済まない。俺の実力不足だ。」
「そんな事は無いですよ。まだ僕達が残ってますから。」
俺は取り巻きより早く擁護をしておく、知り合いじゃ無い奴が居なくなったから喋っても平気になったしね。
去っていった派閥の者達は勝負を見ていないから俺の姿を話には聞いていてもここにいる俺には気が付かなかった。
まぁつい最近迄療養していたから当然だが。
こうして最初の話し合いは派閥間の醜い争いで幕を閉じた。




