第2話 「通販サイトと持ち込み物資」
「はあっはあはあっ……くそっ!」
自宅に到着した俺。
別に全力疾走はしなくても良かったのでは?ふとそう思うが先程の熱が町の冷たい風を浴びても冷めやらぬのを感じていた。
まだ期間はあるし、今日から連休であるがさっさと計画をたて立てて通販サイトで購入しなければいけないのだ。
荷物を頼むにしても届く前に期限切れでは何の意味も無いし。
とはいえ即日配送しか使わないので冷静に考えれば問題はない。
もしかしたら配送の都合で間に合わないかもしれないが。
だが今の俺にはそんな事を考える程の精神的な余裕はない、失敗は許されないのだ。
とにかく頼む物は頼んでコンビニとホームセンター、書店に寄らなければならない。
まずはコンビニでは日用品やお馴染みのお菓子やジュース。
ホームセンターでは旅の必需品や武器になりそうな物。
書店では料理のレシピ本等々を購入する予定だ。
携帯の電波が届かなさそうな異世界では知識無双の必需品だな。
コーラやポテチは下手をすれば永遠に食べる事が出来なくなるかもしれない。
マヨネーズに醤油とかも作れるか心配だし、異世界って塩しか無さそうなイメージがあるなぁ……。
……そうだ、ネットスーパーとやらで食品を頼むのも手か。
そしてお次は武器だ。
日本である以上は拳銃や日本刀、猟銃を持ち込む訳にはいかないのでノコギリやハンマー等を探す予定だ。
役に立つかはいざ知らずだが、無いよりはマシだろう。
銃器のエアガンは通販で購入出来るが日本刀はどう手に入れたらよいかわからないし、猟銃は許可が必要で拳銃に至っては海外に行かなければ購入は出来ない。
呼びだす場所を自分の部屋にした事が悔やまれる……、だが資金は限られているので外国への渡航費用やパスポート等の準備で必要以上の出費を出したくない。
そもそも幾らかかるのかわからないし、申請迄の日付すら分からないしね。
本はレシピ本以外に特にアイデアが浮かばない。
なので俺は早速通販サイトに接続する。
「さてと……」
まずはエアガン、武器の中で1番入手難易度が低いからな。
……ただどれを選べばいいかわからない。
サバゲーとやらの武器でもいいのだが持ち歩けないし使い方やメンテナンスもあるだろうし値段の面も含めて却下だ。
エアガンにしても弾数が限られているしどうせモンスターには効果なさそうだし対人戦にしても殺傷力もないし適当でいい。
あくまで虚仮威しが目的だからな。
可能なら対戦車ライフルとかマシンガンとかスナイパーライフルとかマグナムとか持っていきたいのだがゲームの知識しか無いのでどうせ扱え無いので最初から諦めている。
入手不可能なのも相俟って異世界に行く前に現実を思い知らされる。
だが、これから俺は夢物語が始まるのだと思いながら8000円程度のエアガンをポチる。
「さてそろそろコンビニでも行くかぁ」
さすがにホームセンターは開いてないのでコンビニに向かう。
「ポテチコーラ筆記用具……トランプは家にあるか」
取り敢えず2000円程度使っておく。
コンビニのチキンも食べ納めなので食べておく。
俺、コンビニのチキンってなんだから知らんが好きなんだよなぁ……。
ある程度時間をコンビニで潰し、その後訪れた書店では計画通りレシピ本ホームセンターではキャンプ用品や武器になりそうな物を購入して家路につくのだった。