表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブブゼラに全てを捧げる  作者: 荒谷間川
6/9

第六話:可能性

長期エタり。これもテンプレって奴ですね。お久しぶりです。それにしても、この作品見てるあなた。物好きですねぇ。ありがとうございます。

 あのあと、途中途中ゴブリンや動物系の魔物に遭遇したが、俺一人でもどうにか出来ない相手ではなかった。動物型の魔物は、四足歩行で攻撃が当てずらいおかげで、相変わらず倒すのに手間取ったが。


 こうして、ブブゼラを持った青年と杖を持った少女は無事森を抜けたのである。


「無事出られたな」

「出られましたね」

「お前さん、途中からなんもしてなくね?」

「……まぁ、そんなことは置いておきまして。とにかく、無事生還できたことを喜びましょう」

「誤魔化すにしてももっと上手く誤魔化せや……」


 っていうか、そんなことはどうでもいい。


「それより、ゴブリンの集団に囲まれたときに何が起きたか教えてくれ。まさか、ブブゼラの力だけでああなった、とは言わないよな?」

「……ふむ、ちなみに何が起きたんだと思います?」

「そんな茶番はどうでもいい。俺には知る必要があるんだ!」

「……」


 頼む。教えてくれ。何が起きたのか、事細かに!


「そうですねぇ、では教える代わりに一つ頼みがあります。」

「金か?」

「いえいえ、あなたのことがもっと知りたいだけですよ」


 胡散臭い上にめんどくせぇ奴だ。


「じゃあ、まず私から。名前はディオナ・ケリオ、と申します。気軽に、ディオナとでも呼んでください。今は冒険者の真似事をしてますが、本業は研究者です」

「なるほど、さっきの奇妙な光景もお前の研究の成果ってか?」

「まぁそんな所です」


 どんな研究なんだ。曖昧な返答ばかりしやがって。やはりこの女、実に胡散臭い。

 だが……なんだろうか。こいつとは、長い付き合いになるような気がする。あくまで俺の直感だが…


「次はあなたの番ですよ」

「なぁ、普通に教えてくれないか?」

「貴方が自己紹介をしてくれたら、ね」

「……まぁいい」


 自己紹介ねぇ……無難に行くか。


「俺はパレイス・ホーン。こっちはブブゼラ。俺の相棒であり、恋人であり、武器でもある。冒険者をやっているが、今日までゴブリン討伐の依頼しか受けたことはない。これでいいか?」

「へぇ…珍しいものをお持ちのようで」

「なんだ、文句あんのか」

「とんでもない!して、ブブゼラとやらはとても大きな音が出るようですねぇ。楽器ですか?」

「……どうなんだろうな。形としては音を鳴らすためのもので間違いないだろう。だが、どこで、誰によって、何のためにこいつが作られたのか、俺は知らない。分かるのは、こいつの名前がブブゼラである事と、とにかくでかい音が出ることだけだ」

「………」


 急に黙ってどうした。


「おい、自己紹介はしたぞ。さっさと」

「知りたいですよねぇ!?」

「うぉあっ!?な、何がだ!?」


 怖い。マジで怖い。やはり本格的に頭がおかしいのか。いやいやいや、目的を見失うな。


「いや、すまん。あぁそうだ。森で逃げてる時、何が起きたのか」

「それだけじゃないでしょう」

「……あぁ?」

「その目は、貪欲に理解の境地を目指す者の目です」


 何が言いたいんだ。


「あなたが知りたいのは、ブブゼラの可能性、ですよねぇ?」

「なっ……!?」

「さて、そろそろ先ほどの問いに答えましょうか」





「音魔法。それこそが、私が使った魔法です。そして、私が生み出した新しい魔法です!あぁ!これは運命ですかねぇ!?本当に人生は奇妙な巡り合わせで出来ている!」


 本当に人生は奇妙な巡り合わせで出来ている。間違いない。こいつは長い付き合いになりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ