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ペットはご遠慮ください。

 ・・・緊急時代発生。


「ごめんね、お嬢ちゃん」

 申し訳なさそうに私に言うのは、今日宿泊する予定だった宿屋の女将さん。

 私の頭を撫でながら、私の胸にしがみついている魔獣のアッリオを見て言いました。


「うちはね、動物の持ち込みはダメなんだよ」


 予想外です。




 ということで、私とリオールさんは別の宿屋に宿泊することになりました。

 ボブさんは、もともとあの宿屋とは昔ながらのお付き合いらしく、無料で泊めてもらえるそうなので、別行動となりました。

 無料には無料なりの何かがあるらしいですが、(長くなりそうなので)詮索はしない方向で別れました。明日は、今日荷馬車を預けた【繋ぎ屋】さんに、鐘4つまでに集合だそうです。【繋ぎ屋(つなぎや)】というのは、馬を預かってくれたり、貸してくれたりするところだそうです。緊急事態に新しい馬を用意して【繋ぐ(つなぐ)】という意味から、そう云われるようになったらしいとリオールさんが教えてくれました。豆知識、豆知識。

 もちろん荷台も荷物も保管してくれますが、追加料金がいるそうです。まぁ、当然かぁーとは思いますが、その代り荷台の中での寝泊まりはしちゃいけないそうです。防犯的な意味で。これは馬を預かってもらう際に、親切なおじさんが教えてくれました。頭撫でられたので、十中八九オコサマ扱いです。いや、13歳は子供だけど、ねぇ、なんか、うん・・・。

 もういい。子供で。

 というわけで、明日は鐘4つまでに集合なので、早くご飯食べて寝たいがために、現在移動中でござる。

 ちなみに、アッリオを繋ぎ屋さんに預ければいいんじゃね?とはだれもが思うことだと思います。私も思いました。が、この子、なぜか私の後をついて歩くだけじゃなく、私の姿が見えなくなると、それはもう必死に泣くんですよ。その声に他に預かってる馬さんが、ソワソワしだしたとかで・・・生まれたばかりだからかなーって思ってます。拾ったものの責任として、先方からの預かり拒否、甘んじて受けましょう。

 動物が大丈夫そうな宿屋を、宿屋の女将さんに教えてもらって、「ここからなら半刻もかからないよ」と送り出してくれました。

 んで、ちょっと時間の呼び方が分かんなかったので、鐘について聴いてみたら、すっごく優しい笑顔で教えてくれました。なぜに笑顔。

「鐘というのはね、ロフルとか少し大きな町の中央や物見櫓とかに設置してある鐘のことで、1刻ごとに町の人たちに鐘を鳴らして時間を教えるんだよ。夜中から1回、2回と1刻ごとに叩く数を増やしていくんだ。鐘4つだと、門が開く時間だね」

 といっても、村ではほとんど使わないんだけどねー。

 と言って笑顔で教えてくれるリオールさん。終始笑顔。ほかには?みたいに質問待ってるような表情をするリオールさん。何に目覚めた。




 手を繋ぎながら歩くこと半刻?くらいで目的地に到着です。体感時間から推測して、30分か40分くらいかな?目的の場所に到着しましたが、うん、なんかアレだ。

 えーっと、つまり、1刻は2時間くらいかなーって計算しました。たしか日本も昔は1刻2刻って数えてたらしいしと歴史の先生が言ってたし、1刻は約2時間で干支で分けてたとか?って言ってた気がする。ごめん先生。うろ覚えでごめん先生。

 常識をまた1つ手に入れたけど、そのせいで目の前の現実を再び直視。目の前にある宿屋とおぼしきお店がぶら下げている看板には、ベッドの絵が描かれている。これが描いてあると、宿泊可能なお店なんだそうです。んで、ここが動物OK.なお店らしい。ただ、看板にベッド以外にもナイフとフォーク(これは食事できるよっていう意味だそうです)があるのは分からないでもないですが、さらにジョッキの絵が描かれてるんですけど。


 ・・・もしかしてここは、RPGでおなじみの1階が酒場で2階が宿屋っていう所でしょうか?


【繋ぎ屋】:馬を預かってくれるところ。荷馬車だと、別料金で荷台のほうも預かってくれる。元ネタは「繋ぎ場」という、昔の馬を繋いでおく場所の名前から。


看板:店の名前のほかにも、その看板に書かれている絵で、どんな店かを判断できるようにしてある。

 ベッド:宿屋

 ナイフとフォーク:食事処

 ジョッキ:お酒飲めるところ


一刻:約2時間

半刻:約1時間

四半刻:約30分


12/15改行がおかしかったところを訂正!

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