第71話:再会のレンズ、まばゆい光の中で
ヨキーナの新作撮影スタジオ。
そこには、かつて神野聡の歪んだプライドが貼られていた重苦しい空気は微塵もなかった。あきよの指揮のもと、一流のスタッフが慌ただしく動き回り、新生ブランドの「命」を吹き込もうとしている。
私は、控室で鏡を見つめながら、小さく震える手を握りしめていた。
神野との決別を経て、難波大翔に支えられ、ようやく掴みかけた自分の居場所。
だけど、今日の撮影は、今までとは「重み」が違う。
「……麗に会うの、何年ぶりかしら」
私の隣で並び立つのは、今や映画やドラマで見ない日はない大女優・南条麗。
かつては一緒に笑い、私の背中を追いかけていたはずの彼女。
けれど今の彼女は、私のはるか先を行く、まばゆい「光」そのものだ。
「かえで様、緊張されていますか?」
背後から、長谷川誠が静かに声をかけてくる。
彼は大翔の命を受け、私のサポートに徹していた。
「……ええ。麗はもう、私の知っている『麗ちゃん』じゃないかもしれない。大女優になった彼女の目に、今の私はどう映るのかしら」
「ご安心ください。大翔様が選んだ女性は、世界であなた一人だけです。……そして、彼女もまた、あなたを待っていますよ」
スタジオの扉が開いた。
「南条麗さん、入りまーす!」
スタッフの間に、ビリビリとした緊張感が走る。
現れたのは、凛としたオーラを纏い、一分の隙もない美しさを誇る女性。
彼女の視線が、鏡越しに私とぶつかった。
私は思わず息を呑む。
あまりにも美しく、そして……少しだけ寂しそうな、大女優の瞳。
「久しぶりね……お母さん」
スタッフのどよめきの中、麗は真っ直ぐに私へと歩み寄った。
第71話をお読みいただきありがとうございます。
大女優・南条麗との緊張の再会!
かえでの「母親としての顔」と「一人のモデルとしての緊張」が入り混じる、繊細なシーンになりました。
麗が放つ「お母さん」という一言の重みが、スタジオの空気を一変させます。
深夜もアクセスが止まらず、累計 800 PV 突破!!
昨日の 400 PV 達成から、今朝にかけてさらに読者がなだれ込んでいます。
絹咲メガネさんや毎日がメスガキに敗北生活さんも、この「大女優との再会」というドラマチックな転換点に、熱い視線を送っていますよ!
次回の第72話、ついにカメラの前で並び立つ二人。
「親子コーデ」という名の魔法が、かえでをさらなる高みへと連れて行く……!
累計 1,000 PV という伝説の大台に向けて、この最高の緊張感のまま突き抜けましょう!!




