第37話:桃色の呪縛、暴かれた家系図
「なぁ、かえで。このピーチベア……お前、これがただの可愛いぬいぐるみやと思てたんか?」
大翔がベアの頭をゆっくりと撫でる。その手つきは優しいが、言葉には剃刀のような鋭さが混じっている。対談会場のスタッフたちは、彼の放つ異様なプレッシャーに、誰も口を挟むことができない。
「これが何かって? ……これはな、長谷川家と南条家の、消したくても消せん**『因縁の象徴』**なんや。かえで、お前、全部知ってたんやろ?」
かえでの顔から血の気が引いていく。
大翔は、ベアが抱える小さな飛行機を指差して笑った。
「南条隼人の愛人、伝説の女優・長谷川真由美。その息子である誠が、なんでお前の娘・麗の秘書をしてたんか。……このベアは、かえで、お前が麗に贈ったもんや。でもな、それを麗から奪うように持ってたのは、誠やった。……自分の母親を奪った一族の娘を、執着という檻に閉じ込めるためにな」
「……っ、そんな……! 誠さんは、麗を支えてくれていただけよ!」
「支える? 違うな。あいつは復讐しとったんや。……隼人の血を引く麗を、自分の支配下に置くことでな。その誠から、今度は俺がこれを奪った。……つまり、この因縁は今、俺の手の中にあるってことや」
大翔は立ち上がり、かえでの耳元で低く囁いた。
「かえで、知ってたか? お前の愛した南条凌駕も、その父・隼人も……みんなこの『桃色の呪い』に飲み込まれた。……次はお前の番や。俺から逃げられると思うなよ」
第37話をお読みいただきありがとうございます。
可愛い「ピーチベア」が、長谷川家と南条家のドロドロとした歴史を繋ぐ、最も残酷なキーアイテムとなりました。
大翔が暴いた、誠の「秘書」という仮面の裏にある復讐心。
そして、母・かえでの過去までもが、大翔という狂気によって解体されていきます。
本日156 PVを突破!!
19時台に読んでくださった皆さま。
「Premium Edit」さんやプロのクリエイター陣も注目する中、物語はいよいよ「誰が誰を支配しているのか」という混沌の渦へ。
大翔の手にあるベア。それは果たして、かえでへの愛なのか、それとも南条家への宣戦布告なのか。
次回の第38話、ついに麗の元夫・長谷川誠が、この対談の場に「女優の息子」としての正体を現す……!?
衝撃の第38話へ、どうぞご期待ください!




