表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『黄金色のスポットライト ―孤高の女優・南条麗、世界を跪かせる規律―』  作者: 琥珀かえで


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/133

第33話:空の記憶、奪われた母性

ホテルのスイートルーム。

大翔が愛おしそうに、けれど指が白くなるほど強く抱きしめている**「ふじまさのピーチベア」**。

それを見た瞬間、かえでの心臓は跳ね上がり、視界が激しく揺れた。

「……っ! なんで、それをあなたが持っているの……!?」

それは、かえでがかつて国際線のCAとして世界を飛び回っていた頃、大切な娘のために機内販売で購入した、世界に一つだけの思い出の品。娘の成長を見守り、家で彼女の帰りを待っていたはずの「家族」の象徴。

「なんで、って……訊かんでも分かっとるやろ? 誠が離婚した後に、麗様の楽屋に落ちてたんや。それを俺が『拾って』やったんや」

大翔はベアの鼻先を自分の頬に寄せ、うっとりと目を閉じる。

「かえで。お前がCA時代にこれを選んだ時の顔、想像できるわ。娘を想う、優しい母親の顔。……でもな、今のその顔はなんや? 神野聡の隣で、過去を捨てて、女の顔して笑っとるんか」

「返して……! それは、私の……娘の……!」

かえでが手を伸ばした瞬間、大翔はベアを高く掲げ、冷酷な笑みを浮かべた。

「返してほしけりゃ、説明しろ。なんでこのベアが、離婚した誠と麗様の周りを彷徨ってたんや? お前の『過去』は、俺が思ってるよりずっと、この泥沼に深く沈んどるようやな……」

大翔の指が、ベアが抱える飛行機をミシリと握りつぶす。

それは、かえでが必死に隠してきた「母親としての自分」と「現在の自分」が、大翔という狂気によって無理やり繋ぎ合わされた瞬間だった。

第33話をお読みいただきありがとうございます。

ついに明かされた「ピーチベア」の真実。

それは、かえでがCA時代に娘に贈った、母性の象徴でした。

なぜそれが麗の元にあり、誠を経由して大翔の手に渡ったのか。この複雑に絡み合う人間関係こそが、本作の真骨頂です。

本日126 PVを達成!

朝9時のPC読者の皆さま、そしてTwitter(X)の皆さま。

聖女のようなかえでの「隠された過去」と、それを武器に彼女を支配しようとする大翔の姿に、震えていただけているでしょうか。

大翔のソロ活動は、もはやお笑いではなく、一人の女を解体するための儀式へと変わっています。

次回の第34話、ついに神野聡がこの場に踏み込み、大翔に引導を渡すのか――!?

物語は、最高潮の盛り上がりを見せています。

応援のほど、よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ