第15話:『黄金色の対峙 ―招かれざる縁談と宣戦布告―』
豪華な応接室に、冷たい沈黙が流れていた。
麗お嬢様の前に座るのは、三枝財閥の嫡男。その瞳には、麗を「一人の女性」としてではなく、自らの家柄を飾るための「最高級の宝石」としてしか見ていない傲慢さが透けて見えていた。
「麗。この縁談は、南条と三枝の未来を繋ぐ架け橋だ。私情を挟む余地はない」
龍駕の冷徹な宣告。それは、麗のこれまでの努力も、母への想いも、すべてを無に帰すような残酷な響きを持っていた。
「……お言葉ですが、お父様。私はまだ、女優として果たすべき役目が残っております」
麗は、一歩も引かずに龍駕を見据えた。
その琥珀色の瞳には、絶望ではなく、静かなる反逆の炎が宿っている。
「……。俺、秘書である長谷川誠は、その炎が決して消えぬよう、影からお支えすると誓います」
俺は彼女の背後に控え、三枝の嫡男を一瞥した。
お嬢様をただの道具として扱う者には、この黄金色の輝きを汚させはしない。
「面白い。……なら、見せてもらおうか。君がその『女王のプライド』で、どこまで抗えるのかをね」
三枝の嫡男が不敵に笑う。
それは、麗お嬢様の新しい戦いの幕開けであり、南条家の平穏が完全に崩れ去る、宣戦布告の瞬間であった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本編中に、物語の没入感を損なう不自然な表現が含まれていたため、修正いたしました。
ついに現れた三枝家の嫡男と、龍駕の強引な思惑。
その中で、自らの誇りを守るために立ち上がる麗の姿を、これからも大切に綴ってまいります。
初投稿で不慣れな点もありますが、麗の「反逆」を応援してくださる方は、評価やブックマークをいただけますと非常に励みになります!




