第39話 ワイバーン討伐
「王命である。ワイバーンの大群が王都に迫っている。討伐を命じる」
またかよ。
今回は卒業資格をねだるんだったな。
「かしこまりました。討伐のあかつきには騎士学園の卒業資格を頂きたいと思います」
「そんなことなら簡単だ。手配しておこう」
卒業資格ゲットだな。
レールガンで狙撃できそうな場所に陣取ったら、爆発がいきなり起こった。
「みんなダメージを木に供与」
「【供与100%】、ダメージですわ」
「【供与100%】、ダメージ。酷い目に遭った。口の中がじゃりじゃりする」
「【供与100%】、ダメージ。ご主人様、大丈夫ですか?」
「【供与】、ダメージ。元通りだ」
タンとタンと幾つも音がする。
くそっ、狙撃された。
「フラッチェ撃ち返してやれ」
「【鷹目】【性魔法】、レールガン」
一撃で敵は沈黙した。
さあ、ワイバーンが見えて来た。
「レールガンでワイバーンを撃て」
「【性魔法】、レールガンですわ」
「【鷹目】【性魔法】、レールガン。ちっ、外した」
「【性魔法】、レールガン。すみません私も外しました」
「知ってるか。鳥ってのは大きくなるほど飛ぶのが下手くそになる。なぜかというと重たくなるからだ。ワイバーンは魔力で補っているだろうが。それでもな。だからフラッチェとディータは重力展開」
「【性魔法】、重力。落ちろ」
「【性魔法】、重力。面白いように落ちて行きます」
「シャリアンヌ、二酸化炭素だ」
「【性魔法】、二酸化炭素収集。安らかな眠りをですわ」
討伐は終わった。
ワイバーンの解体と運搬はネジル教徒がしてくれた。
俺は狙撃に使われた銃をみた。
魔道具らしいが、連射はできない。
それにライフルリングがない。
予備の弾丸を見たが、球状だ。
現代の銃ほどではないな。
火縄銃クラスだな。
ただ、当たり所が悪いと死ぬ。
バリアを常時展開して防御すべきだな。
性魔法で結界はできないんだよな。
でも念動でバリアを張れる。
効率が悪いし、現代の銃は防げないが、仕方ない。
3人のうちの誰にこの役を与えようか。
「なあ、防御役をやりたい人」
「やりたいですわ。矢による狙撃を阻止するのは貴族のたしなみですわ」
「じゃあ、任せた。これからは街に出る時は4人一緒だ」
とりあえずはこれで良い。
銃の改良はしない。
魔力拳銃があるからな。
邪気付きだとアンチマテリアルライフルぐらい威力があるんじゃなかろうか。
銃の魔道具は王様に提出した。
もう既にこの世に出たものだから、俺のせいではない。
王様がどう使おうが知らない。
無責任なようだが、きっと王家の密偵が戦い跡から、魔道具銃を回収しているに違いない。
偶然、拾う冒険者もいるはずだ。
レールガンの一撃でかなり散らばったからね。
さて、祝勝会をしないといけない。
立食パーティにした。
ダンスよりこっちの方が楽しい。
今回はロークワームのかば焼きや、ウナギのかば焼きが加わった。
ウナギと言っているが地球のとは若干違う。
でも美味ければ、よし。
醤油があるので、蕎麦も打ってもらった。
パスタ職人だそうだが、何とか蕎麦を打ったようだ。
薬味はネギとゴマと天ぷら。
季節の野菜を揚げた。
天ぷらそば美味し。
ポロリと何かが落ちる。
おお、魔道具銃の弾じゃないか。
狙撃されたが、シャリアンヌの念動バリアは突破できなかったらしい。
当分は安心できるな。
でも防弾チョッキは作らねばなるまい。
ケプラー繊維はないがモンスター素材がある。
レッサードラゴンの鱗がたくさんあるから、あれを繊維にして防弾チョッキを作ってもらおう。
タールが嬉しそうにどんぶりで天ぷら蕎麦を食っている。
何杯目だ。
ディータがタールに甲斐甲斐しく給仕している。
まあ、成長期だからな。
たんと食えよ。
焼きおにぎりの香ばしい匂いが漂ってきた。
これは食わないとな。
焼きおにぎりってたまに食いたくなるよな。
特に夜食。
前世の冷凍食品の焼きおにぎりは美味かったな。
焼きおにぎりを食べる。
そうだこの味だ。
具は焼いた何かの魚。
どんな具でもそこそこ美味いのがおにぎりの魅力だ。
海苔があれば焼いたおにぎりじゃないのも作ったんだけどな。
邪気で海苔は作れない。
まあ当分は焼きおにぎりで我慢しよう。
今回はデザートに緑色の餡子が付いた団子を食う。
うん、ウグイス餡みたいで美味し。
そうだ。
餡子があるなら、大判焼きやってみようか。
チーズとか、クリームとかも良かったな。
タイ焼きも良いけどな。
邪気関係ないけどソースも作らせようかな。
フルーツとスパイスがあれば何とか作るだろう。
スパイスは高いから、庶民の味にはならないかもな。
たこ焼きとか、お好み焼きが高級料理になるのは悲しいけど仕方ない。
砂糖なんかだって高いから、菓子全般は高いんだよな。
辛口が好きな大人は磯辺焼きの団子を食っているけど、子供達は甘い味の団子を何回もお替りしてる。
デザートが果物という貴族も多いようだ。
菓子は滅多に食えないんだな。
だからこういう機会に食べまくる。
タールは団子も食いまくった。
腹が凄い膨れているけど大丈夫なのか。
腹が一杯になったのかタールが寝る。
仕方ない奴だ。
もうかなり重いので、台車に載せて運んだ。
そのうち部屋に入れなくなるんだろうな。




