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第31話 スライム

「王命である。スライムの大群が王都に迫っている。討伐を命じる」


 おいおい、また王命かよ。

 スライムは二酸化炭素は効かないな。

 となると火か氷か。


「かしこまりました」

「スライムの情報はここに書いた。よく読むように」


 ええと、強酸で毒持ちのアイアンスライムだって。

 火は駄目だな毒が気化して俺達がやばい。

 冷却一択だな。


「褒美はないのですか?」

「ふむ、広大な領地を与えよう」

「ありがたく頂戴いたします」


 領地か。

 たぶん僻地だろうな。

 まあ構わないが。


「見えて来た。スライムだ。冷却で凍らせろ」

「はいはい、【性魔法】、冷却」

「かしこまりました。【性魔法】、冷却」


 気温が下がる。

 一帯は極寒になった。

 植物に影響が出ないと良いけど。

 一日ぐらいなら案外と平気かも。

 駄目だったら王国に後始末させよう。

 それぐらいやって貰わないと。


 スライムの歩みが遅くなった。

 そして、霜が降り、辺りは冬の景色だ。

 スライムが凍り付く。

 死んでるのかな。


 どうやって生死を確かめよう。


「触るなよ。手が凍傷になるぞ」

「ええ、分かっている」

「はい、気を付けます」


 このままだと不味いよね。

 トングみたいな道具を使って排除はできるけど、廃棄場所が汚染される。


「お任せを。黒気を使えば毒も腐ります」


 ネジル教の信者が総出でスライムを腐らせた。

 石灰を撒いてだ。

 酸を中和させるらしい。

 腐らせれば生死は関係ない。

 腐ったスライムは肥料と変わりないんだろうな。


 ネジル教徒が花の種を蒔く。


 今回はお金儲けが無かったな。

 領地を貰ったから別に良いけど。

 地図でもらった領地を見る。

 僻地だな。

 未開の地だ。


 しかも荒野。

 草木はまばらに生えているだけ。

 開拓は大変だろうな。


 だが無限に近い魔力さえあればなんとかなるような気もする。


 3日後、スライム討伐の跡地を見に行ったら花畑になってた。

 なんでも蒔いた種はそういう品種らしい。

 土壌改良に使われるのだとか。


 領地を一回見ておきたいな。

 何週間か留守にするのはちょっとな。


 性魔法に頼るか。


「やってくれ」

「ええ、楽しそうね。【性魔法】無重力」

「了解です。【性魔法】念動」


 空を飛ぶと早いな。

 3時間ぐらいで領地に着いた。

 領地は風が吹いていて、モンスターの影もない。


 何もないのか。

 あの土壌改良の種を蒔いてみた。

 ディータが性魔法で水を掛ける。

 生えたなら、大規模にやって草原にするしかないな。


 肥料が要るな。

 ネジル教徒に作らせるか。

 邪気を使えばあっという間だ。

 残飯でも内臓でもクズ肉でも肥料になる。


 ただ、雨が降らないことにはな。

 性魔法でも、ここら一帯に雨を降らすのは容易ではない。

 いや、不可能だ。


 チートをこんな時に使わずにいつ使う。

 俺達は川まで飛んだ。


「俺の力を見せてやる」


 俺は川に片手を入れた。


「【供与】雨」


 川の水が俺の手がある場所からごっそり減って雨が降り始めた。

 レベルは封印されているけどスキルに対するレベルの恩恵は封印されてない。

 そう思ってたよ。


 雨は俺が降らせたら良いようだ。


「さすがご主人様、気候を変えるのも簡単なのですね」

「もうなんて言ったら良いか。1万ものスライムを凍らせて、魔力棒からの供給があれば、私無敵かもと思ってたけど、これを見たらね」

「おう、海や山は割れないけどこれぐらいはできる」


 どうやら、畜産で俺の領地は食っていけそうだ。

 爵位はなんと辺境伯らしい。

 王様も奮発したな。


 騎士学園を卒業したら爵位が授与されるようだ。

 その間に俺が不祥事を起こしたら取り消すのだろうな。


 ネジル教徒が俺の領地に移住し始めた。

 開拓は大変だろうけど頑張って。


 金なら出す。

 じゃんじゃんやってくれ。


「あなたと釣り合うか、いいえあなたが釣り合うか、ちょっと心配ですわ。無様な恰好を見せたら切り捨てます」


 シャリアンヌがいつになく強気だ。

 魔力棒を流動させてやった。


「うりうり」

「卑劣な男、屈しませんわ。もうすこし右でなくて、覚えてなさい」


「もし、俺が死んだら。供与スキルとレベルの全てはシャリアンヌに供与する。財産も全て譲る。子供ができたら順位は変わるけども」

「こっ、子供。結婚するまでは許しませんよ。それに遺言など不吉ですわ。死んだらお仕置きです」


「シャリアンヌ、顔が真っ赤ね」

「フラッチェさん、言わないで。子供の言葉に反応なんかしてないんだからね」

「はいはい」


「ご主人様の子供」


 ディータもとろけそうな顔をしている。


「まあ死なないさ。魔力棒を欲するお前らがいる限りはな」

「くっ、あんな悪魔の棒に屈する自分が憎い」

「あれがない生活なんて考えられないわ。魔力使い放題は魅力だから」

「私は楽しいから魔力棒好きです」


 みんな魔力棒の虜。

 我ながらゲスなことをしている。

 でもブタキムなら平気でやるだろう。

 そう考えたら、悪魔憑きと疑われないためには必要かもな。


 生暖かい目で見ていたら、シャリアンヌにポカポカ殴られた。

 フラッチェにも。


「シャリアンヌは分かるけども、フラッチェはなんで」

「言いたいけど言えないことがあるから。殴っておくべきかなと」

「ディータもした方が良いですか」

「やりたきゃやれよ」


 3人にポカポカ殴られた。

 全くなんだよ。


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