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第15話 治療

 ネジル教としてはヒーラーとしての仕事をしたい。

 邪気は腐敗や溶かして殺すことができる。

 黒い水の聖水は作ったが、あれなしでも病を治したい。

 できるはずだ。

 邪気を操りウイルスだけを殺す。


 もう助からないと言われている病人が運び込まれた。

 人体実験はいやだが、ネジル教が社会的に認められるかという瀬戸際だ。


 他の教会はウイルスは殺せない。

 回復魔法使うとウイルスも元気になって悪化するケースすらある。


「ゴホゴホ、やって下さい」

「もし失敗したら、責任は取る。金での保証だが」

「ゴホゴホ、構いません。ゴホゴホ」


 邪気を患者に入れてウイルスだけを溶かす。

 上手く行ったはずだ。


「どうだ」

「少し良くなった気がします。ゴホっ」


 ウイルスの知識を教えれば、ネジル教信徒にも可能だろう。


 ネジル教としては貴族は10倍の金を取ることにした。

 そして、金が無い人にはツケで治療することにした。


 ウイルス性の病気には無敵だな。

 やっていることはウイルスを呪い殺しているようなものだが。

 毒も使い方によっては薬。


 怪我人がネジル教の神殿に運ばれて来た。

 怪我は守備範囲外だがな。


「ここだけが頼りなんです。金がなくてどこの教会からも断られました」

「たしかにうちはツケで治療しているが、熱を出すような病気専門なんだ」


 俺が金を貸してやっても良いが、運んでいるうちに死にそうだ。

 生命力供与で持たせるか。

 他の宗教の司祭とか呼びたいが、別の宗教の神殿には来てくれない。


 いま読んでる本がちらりと目に入った。

 修復スキルについて書かれている。

 修復スキルは手に持った材料で武器などを修復する。

 手に持った材料は装備品というわけだ。

 手に持つとその人の魔力に染まるからな。


 供与スキルでの豊胸施術は、俺の脂肪を使ったが、それは材料として使っただけだ。

 でないと拒絶反応が起こるからな。


 じゃあ肉を手に持って俺の装備品として、供与すれば。

 豚肉でもなんでも行けるはずだ。

 やってみよう。


「生肉を持ってこい」

「はい」


 皮付きの生肉を手に持った。


「【供与】肉」


 傷口が埋められる。

 ちよっと絵面は悪いが、怪我が治った。

 骨付き肉とかだと骨折も治るな。


「ありがとうございます」

「漆喰で埋めたようなものだから、壊死が起こるかも知れない。毎日この神殿に治療した怪我人を連れて来い」

「はい」


 壊死しそうなら、腐った肉を取り除いて、他の教会で治療を受けさせよう。


「今後、怪我人が来たら、俺のいない時間帯だったら、他の教会に回せ。金が無いようだったら貸してやれ」

「金は戻ってこない場合が多いのでは」

「善行のひとつだ」


 治療した怪我人の経過は順調だ。

 傷を埋めるときに血管と神経は通したからな。

 少し、ひきつったような感じがする以外は問題ない。

 そうだよな。

 豊胸で問題なかった。

 材料が俺の肉が、食材の肉かの違いだ。


 こうなると豊胸施術を再開できるな。

 エゴ神はおっぱいの神とか呼ばれるんだろうな。

 神像の胸が大きくなった。


「秘密は守って頂けますか」


 貴族の女性が豊胸施術を受けに来た。


「まあな」


 でも施術を受ければ、ばれるだろう。

 見た目が違うんだから。


「少しずつ大きくしてほしいのです」

「なるほど。それなら成長したように見せられるな。でも一回の料金は同じだから、金が掛かるぞ」

「それぐらいは仕方ありませんわ」


 貴族は太っ腹だ。

 エゴ神にお参りにくる貴族の娘が多くなった。

 豊胸施術を受けないで胸が大きくなるようにと祈るだけの娘もいる。

 お賽銭は入るから問題ない。


 ここに通うのを秘密にしている貴族も堂々と通えるようになった。

 お祈りが通じたから胸が大きくなったと言い訳をするためだ。


「あの。ご主人様は胸が大きい女性をどう思いますか」


 ディータから改まって聞かれた。


「重いし肩が凝るというから大変だなと、好み的にはほどほどが良い」

「良かったです」


「肩こりなんて起こらないわよ。パッシブスキルの身体強化があるんだからね。垂れたりもしないから」


 フラッチェがそう口を挟んだ。

 スキルがある世界だとそうなんだな。


「身体強化スキルを持ってない巨乳の女性は大変だな」

「垂れないように、必死に鍛えたら、身体強化スキルは生えるわよ」

「そういうものか」


 まあ、美しくなりたいという執念は女性ならではだな。


「寝るときとかに骨が当たって痛くてたまらん。なんとかしてくれ。おっぱいを大きくできるんだったら、できるだろう」


 老人からそう言われた。

 痩せて骨が当たるか。

 ありがちな悩みだ。


「【供与】肉。どうだ」

「ああ、これなら大丈夫なような気がする」


 老人の参拝者が増えた。

 金が貯まったので、第2神殿ができた。


 供与スキルが使えるのが俺だけなので忙しい。

 騎士学園が終わると日が暮れるまで施術の毎日だ。


 肉を供与できるスキルってないかな。

 修復は物限定だし。

 付与はバフしか出来ないし。

 回復魔法は元の形にするだけだし。


 俺の代わりにやってくれる奴を神官にしたい。

 後で考えよう。

 何か思いつくと思う。


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