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閑話『死亡した後』
救急車が病院に入ってくる。
その中には車に轢かれた歩行人の姿が見られた。
すぐにその患者は救護を受けるも死亡してしまった。
その男の名前は本田真、トラックが急に突っ込んできて死亡してしまった男の名前だ。
亡くなった真のいる病室には両親がいた。
「どうして…」
そう真の両親が口をそろえて嘆く。
ちなみに交通事故の理由は居眠り運転らしい。
そんな居眠り運転を引き起こした本人は記憶にないらしく、未だに容疑を否定しているらしい。証拠の映像がないのでその人を逮捕したりするのは難しく、裁判で金をとるしかないのだそう。
その場には幼馴染がいた。
真本人には分かっていないのだが、この幼馴染は真のずっと近くに、何らかの形でいた。
「…どうして死んじゃうの、まだ気持ちを伝えられてないのに」
そう、真は気付かなかったのだが、この幼馴染は真のことが好きだった。
幼少期に話してからずっと興味を持っていたのだが、気付けば好きになっていた。
その真は、案外十分な人生を送っているのかもしれない。
ちなみに、真の骨は…両親と幼馴染の半分に分けて持っているらしい。
そしてこの世界に残ったのは、真を想っていた迷える子羊と、帰ってくるはずもない息子を待ち続ける親が存在していた。




