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第87話『どこに行った!』

マルクは今、自分の記憶を呼び覚ましているところだ。


自分は昔、ひとつの村の子として生まれてきたこと、かなり昔に強制労働をさせられていたこと、謎の装置に入ったところ、そのすべてを思い出した。


何だったら、自分はもともと、とんでもない量の魔力を持っていたことも…。


「…これが、ホントのボク?」


マルク自身は困惑していた。

いきなり自分の深く眠っていた記憶をいきなり呼び覚まされるのだ。


そうして、マルクは察してしまったのだ。

自分が今まで慕ってきたアウリスは、実の兄貴ではなかったことに...


「…じゃあ僕の本当のお兄様は」

「僕だって言ってるじゃん」


クエリーはどこからかすっと出てきた。


「当たり前じゃん、ここは僕の世界。今は、君の精神のみ立ち入りを許しているからね」

「…そんな」


マルクが絶望している中、クエリーはマルクのもとに近づいてこう言った。


「さぁ、僕たちのところに帰ろ?」


________


二人は今、剣を構えている状態なのだが、どちらも動き出す気配がない。


(…何だこの時間!全然動きがないじゃないか!)


少なくとも、どっちかが動き出さなければ何も始まらない。

俺はそう思っているのだが、相手は準備をしているようなのかな?


このままじゃらちが明かなさそうだったので、取りあえずこのまま歩くことにした。


「…」


俺は無言のままレイに近づく。

近づくにつれてレイは剣を抜き始めている。どうやら俺のことが見えていないらしい。


…完全なラスボスって感じなのにそういうのってありなの?


すると俺の前に立っているレイが話し始めた。


「行くぞ…い、いない?!」


いや後ろなんだわ。

なんか後ろにいるだけでこうもダサく見えてしまうのが悲しいな、こういう役者の演技の重要性がよく分かるな。


「どこに行った卑怯者!」


いや後ろだってwww。

どこまで気づかれんかな。とりあえず走ってみるか。


俺は今すぐに走り出し、レイのもとから離れる。

レイのこの亜空間の中はどこまでも続いているといい、出口はないという。


「…どこだ!出てこい!」


とレイの声が響く中、俺はまだ走る。

どこまで続いているのだろうか、気になってしまった俺はあいつのことなど気にせず、このまま走った。

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