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第80話『何か』

俺は最近、大事なことを忘れているような気がする。

何だっけ、もう分からないや。


最近は何だか全てが曖昧に感じてしまうんだ。


最近何か…本当にヤバい。ここらへんで気を引き締めないといろいろとヤバい。


すると誰もいない教室の中、俺のもとにラインハルトがやってきた。


「アウリス?大丈夫?最近何か思い悩んでそうだけどさ」

「…大丈夫だハルト、特に問題はない」


俺にはこうして心配してくれる仲間がいてくれるだけでもかなりの救いだと思う。

少なくとも前世の俺だとしたらそこまでは至らなかった考えだったからな。


ここに転生した俺は...侯爵という立場で外交して…アリシア王女との縁談があって…断ったけど、弟のマルクと仲良くやって…本当に前世ではなかったことだからな。


出来る事なら、前世の世界をあいつらに案内してやりたいほどだ。


「アウリスはさ、将来は決めた?やっぱりさ、侯爵家の当主になるの?」

「侯爵家か…」


侯爵…?

何かモヤモヤしていたのこれが理由か!

何だ、俺はこの責務を弟に押し付けようと思っていたんだ!ようやく思い出したぜ!


「考えている途中だ、もしなれなかったら冒険者にでもなろうか」

「絶対なった方がいいって!冒険者はもったいないよ!」

「ハルトの言いたいことは分かるのだが…」


確かに、普通だったら侯爵家になっておく方が得策なのかもしれない。だが俺は、普通に生活がしたい、侯爵家など身分に合わないことはせずに、安牌に冒険者になろうと思っている。


「あ、ごめん、アウリスにはアウリスの考えがあるもんね」

「なんか...俺も言い過ぎた」


俺たちが話していると、どんどん教室に人が入ってきた。

それに伴って自然にラインハルトは自分の席に行った。


________


とある学園の倉庫に、とてつもなく妖麗な男性がいた。

髪はとても長く、鮮やかな金髪の男性だった。


「…アウリス、貴様は必ずここにやってくる」


どうやらこの男はアウリスを待っているようだった。

隠れファンなのかな?

普通に冗談です。レイです。


「私の魔法は必ず当たるんだ。絶対にここに来る」


どうやらレイは、アウリスがこの倉庫に来ることに圧倒的に自信を持っているようだった。

すると、アウリスとともにやってきた生徒に、レイは思わず驚愕してしまった。


「…()()、なのか」


レイは、アウリスの隣にいた男子生徒を見てそう呟いた。

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