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おまけ①

この作品は二次創作的なもので原作には直接関与しません。

この部分だけ注意してください。


というわけで2話執筆しましたので良かったら感想、レビュー、評価をお願いします!

①マルクが猫になったら



ある日、俺は屋敷を歩いているのだがマルクの姿が見当たらない。

どれだけ探しても見当たらないのだ。メイルさんやグレッグさんに聞いても知らないようだった。


「…見当たらないな、神隠しか?」


この屋敷内は広いが流石に見当たらなさすぎる。もしかしたらマルクが部屋にいるだけなのかもしれないがそんな事を考えているほど俺は余裕などなかった。

そんな中、こちらを呼んでいるかのような鳴き声がした。


「にゃー」


猫の声だった。まさかの猫の声だった。


「…猫?」

「にゃー」


猫が返事するかのように答える。全体的に赤色が主体の猫、まるでマルクみたいな猫だった。


「…何で迷い込んだ?」


屋敷内に猫が迷い込んでいるので理由を考える。

そうするとエルルが歩いているのが確認できた。


「…あ、エルルだ」


俺のメイドであるエルルにお願いすることにしようと考えた。


「エルルー、屋敷内に猫が迷い込んでいるんだが…」

「猫ですか!どこですどこです!!?」


とまるで初めて猫を見る子どものような反応をするエルル。


「おうおう落ち着いてくれ、ここだここ」

「なるほどぉ…、赤色がメインで…、何だかマルク様みたいですね」

「…たしかに?」


言われてみればそうだ。この赤色…確かにマルクみたいだ。


「あぁ…それとマルクを知らないか?」

「マルク様…ですか。見ていないですね」


とエルルも居場所を把握していないようだった。


「…じゃあこの猫俺の部屋に連れて行く」

「もしかしたら…その猫がマルク様かもしれませんよ?」

「いやぁ…まさかな」


もしかしたらはと念押ししながら仕事に戻ったエルルを見送り、自分の部屋に行く。

その可能性だけは無しであってほしい。

そう思った瞬間、突然部屋が煙に包まれる。煙が晴れたら猫がいなくなっていた。そのかわりにマルクが全裸で俺の部屋にいた。


「お兄様…これは…」

「その前に…服…」


とマルクは自分の身体の状態を確認したあと顔を真赤にし


「…最初に見られたのがお兄様で良かったです」


と小さな声でボソッと呟いた。

いや、そういう問題じゃないんだろうけどなぁ…




②ラインハルト、遊びに来る



俺は今日、友達を家に招待することにした。ラインハルトを連れてくることにした。

せっかく友達を家につれてくるということになったので部屋とか色んなところを念入りに掃除しておこう。


「…これくらいでいいかな」


と俺が達成感を感じていると


「何をしているのですか?」


とドアからマルクが顔をのぞかせていた。


「怖いなぁ!!!」

「何をしているのかが少し気になっただけですので気にしないでください」

「いや気にするわ、今日ラインハルトが家に来ることになった。今日は両親はいない日だから大丈夫だと思うのだが…」


俺がそう言うとマルクは何も言わずに俺に近づいて


「ちゃんともてなしてあげてくださいね?」


と圧をかけられた。









呼び鈴が鳴る、お客さんが来たようだ。


「…失礼します」

「よく来たな、ハルト」


と明らかに正装でやって来たハルトの姿は完全にどこかかっこいいと思ってしまうところがある。


「取り敢えずこの部屋に来てくれ、今からお茶出してくるから」

「分かったよ」


とアウリスは部屋から離れてお茶を取りに行く、誰もいないことを確認したラインハルトは姿勢を崩す。


「…緊張したー、初めての貴族の家は何か色々とやばいなぁ…」


とラインハルトは誰もいないことを確認すると部屋にあるものを物色し始める。


「…この絵は見たことないな、この花瓶も」


自分の見たことのないものがたくさんある。まるで買い物に来た気分だ。


「…綺麗だなぁ」


思わず見とれてしまうほどだ。何だったら全て買いたいほどだ。


「だろ?父さんたちもいいセンスしてるよな」

「うん!とても綺麗で…って!いつからそこにいたの?!」


後ろを振り返るとアウリスがドヤ顔をしながら立っていた。


「…まぁ、ハルトが席を立ったところからだな」

「結構最初の方から見てたんだね」


と会話したところでアウリスはお茶をテーブルの上に置いて、ラインハルトを席に誘導した。

二人が席についたところでアウリスは話題を振る。


「ところでどうだ?緊張してないか?」

「緊張は…してるんだけど…」


とラインハルトは周りを見渡したあと、何かを見つけてつい目を逸らす。


「…マルクくんがこっちを覗いているのがすごく怖くて」


と後ろを振り返るとマルクがものすごい表情でラインハルトを凝視する。


「…何してるんだマルク」


とアウリスがマルクに質問すると、マルクは扉からすっと出てきた。


「ごめんなさい、邪魔…でしたよね。失礼します」

「いや、ハルトが良ければだが…一緒にいるか?」


とアウリスはラインハルトの方に視線を移す。


「僕は全然構わないよ」

「…だって、来いよ」


とマルクを手招きで呼んだらマルクはすぐにアウリスの隣に座った。

そんな姿を見て思わず


「アウリスたちって仲いいんだね」


と呟く。

するとアウリスは自信満々そうな顔をして


「自慢の弟だからな!」


と言う。あまり答えになっていないような気がするけど…とラインハルトは思う。

マルクの方はまんざらでもなさそうな顔でアウリスをチラチラ見つめる。


アウリスが徐ろに時計を確認し始め


「…もうこんな時間か」


と呟く。確かに遅い時間である。


「玄関まで見送ってやるよ」


とアウリスは自分を出口に誘導する。

移動している間は特に何も喋ることなく、あっという間に玄関までやって来ることが出来た。

そして去り際、アウリスは


「また遊びに来いよ!待ってるから」


と自分に向かって手を振ってくれていた。

自分も返事をするかのように手を振り返したのだった。



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