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第46話『救い』

「ヴォルティオールさん…」


マルクは無意識に伸びてきた右手を握っていた。その時、頭の中に響く感じでヴォルティオールの声が聞こえてきた。


「…お願い、()()()()


それは間違いなくヴォルティオールの声だった。けれどもいつものような妖麗な感じの声ではなく、助けを求めている子どものように焦っていた。


「…大丈夫、大丈夫です」


と、マルクはヴォルティオールをなだめ続けた。












空中ではアウリスの仲間であるヴィルシスが飛んでいた。


「…なんとかできたようね」


ヴィルシスは安堵していた。そう、闇の操縦者を倒す鍵というのは信頼すること。ヴォルティオールがマルクを信頼したら闇の操縦者の能力は解かれるところにある。魔力を見る感じ解呪されたようだ。


「私も今すぐそこに行くから」


ヴィルシスはマルクのいる場所に飛び始めた。












少ししてからヴォルティオールの顔色は良くなっていった。


「…大丈夫ですから」


とマルクが声をかけたりしたからだろうか、今日一番の晴れやかな顔をしていた。

するとヴォルティオールはこちらを向いて話しかけてきた。


「…どうして」


よく聞こえなかったので近くによると


「…ここまで来て計画を邪魔されると言うの?」


今度はちゃんと聞こえた。計画?


「この子に取り付いて邪魔者を排除できたのに…もう術も効かない」

「…大丈夫ですか?」


ヴォルティオールはその後早口で喋った後


「…マルク・クロドネス、あなたは私が直々に殺してあげるわ」


と喋り倒れた。するとヴォルティオールの体から妖麗な女性が現れた。


「覚悟しなさい!この私を怒らせたこと、後悔させてあげるわ!!!」


とあまりの突然な出来事で頭が回らずにいると


「行くわよ…絶対零度(アブソリュート・ゼロ)!!!」


威力の高い魔法を発動され、氷河はマルクの心臓を撃ち抜かれ…








「…間に合ったわ」


眼の前には竜がいた。ヴィルシスだった。


「何故貴様がここに…」

「フィローネは変わらないな、とりあえず人にとんでもない魔法をぶつける癖やめたら?」


どういうことだろうか、ヴィルシスとこの人とはどのような関係があるのだろうか。


「…ふっ、ヴィルシスよ、お前はいつから人の味方をするようになったんだ?前は私と一緒につるんでいただろうに」

「幼馴染と遊ぶことは普通だろう…」

「…まぁいい、いくら幼馴染の縁があるとはいえ私の計画…いや、組織の計画を邪魔したんだ。容赦はしないよ」


とこちらに杖を向けるフィローネ。


「気をつけて、フィローネは氷系統の魔法を使ってくるから。私も援護できる限りはする」

「…分かりましたヴィルシスさん、背中は任せました」

「聞いてました?!私の話!!」


とツッコミを入れたところでヴィルシスはマルクの背後に周り


「…まぁ援護って言うのもあれだったし、私の背後は任せるわ!」


とマルクの後ろにヴィルシスが付く形になった。

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