第23話『ナンパ』
むっちゃ小説が書ける書ける!
社交パーティを終えたあと、度々出会うことがあったのだが、俺に話しかけることはないようだ。なんでだろうな。
社交パーティの翌日、俺は学園の近くの王都を散策していた。色々な食べ物、まぁ屋台があった。いい匂いがする。前世の祭りもこんな感じだった気がする。そう言えばマルクは両親に呼び出されたらしいので今日はいないらしい。
肉を串でさしたものを買う、意外に安かった。お味は…
美味い!美味すぎる!
肉肉しさがたまらなさすぎる!こういう肉肉しいものを食べたのいつぶりだったっけ!?マジサイコー!
こういう食べ物を食って過ごしていくのも悪くない。むしろ最高だ!あんな学食ばっか食っていくのは反対だからな!夏休み前からこういうイベントは目をつけていたがマジ最高だー!
そうしてアウリスがお祭りを楽しんでいる間、アウリスと同じように賑わいを見せていた。アウリスは知らないのだが、これは原作のイベントにあったストーリーのひとつなのである。
この祭りは国王、アーロンの生誕祭である。今行われているのが午前のところなのだが、このあとに午後、夜がある。貴族が参加するのは夜となる。夜になれば貴族は…まあ貴族だけではなく平民もだが酒が飲めるからだ。
だがこんなところに貴族が一気に集まるとどうなるのか、それはもうとんでもないことになる。そこを攻撃すれば貴族を一気に討つことができてしまう、そんな環境だった。そんなうってつけの状況、奴等が狙わないわけがなかった。
それが、幼い頃にアウリスを狙って見事なまでにボコボコにされた連中の組織、闇暗組織だった。そんな連中の目的は世界を1度浄化し、自分たちの手中に収めるというものだった。
このイベントはそんな連中が原作だと初めて姿を表す回となっている。
「…もうあらかた買っちまったな」
俺は気づいてしまった。全部買ってしまったことに…。
「じゃあもうぐるぐるするくらいか?」
暇なので王都中を巡ることにした。
さすが王都、デケェ…
「…やめてください!」
「いいじゃん、俺達と遊ぼーぜー」
「なんであなたたちなんかと…」
…え?あんな下手なナンパある?それにしてもあの子美人だなぁ、あんなすげえ身体持ってたら誰だってよってくるだろうに。まあひましてたから助けるけどよ…
「おい」
「何だよこのちびがよ!」
「ヒーロー気取りでちゅか?」
俺のこと赤ちゃんだと思ってんの?すげえいいようだな、こういうときは炎を出して…
「無熱地獄」
「…なんでこのガキ魔法を…」
「しかも無熱地獄だと?!」
と魔法を捻出したことにとても驚いている様子だった。
「…俺も興味があるんだよね、混ぜてくれないかな」
『びぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』
逃げちまった。アイツら勇気ねえな。ガキンチョってバカにしたこと許してねぇからな。
「…あの、助けてくれてありがとうございます…私の名前はルルージュといいます。あなたのお名前は…」
「俺の名前はアウリスと言うんだ、よろしくな」
「よろしくお願いします!」
「あ、あぁ…よろしくな…」
俺の腕に絡み込んできたルルージュの距離感に疑問を抱きながら王都をまた散策することにした。