第9話『自殺行為』
やべぇ、小説描くの楽しすぎる!
がち眠い、はよベッドに行きたい…、
「マルク…」
「何ですか?お兄様」
「初めての外交で疲れたかもしれん…少し部屋で休ませてくれ」
俺は疲れているんだ、寝かせてくれアピールをすると
「お兄様は張り切っていましたからね、ゆっくり休んでください」
と返事をしてくれた。本当は違うけどな…、まぁありがたく休ませて頂くよ。
「アウリス殿、少し時間をいただけないだろうか」
「何ですか?あなたは誰ですか?私は疲れているので…」
と金髪の美男子に話しかけられた。クラスにいたら絶対モテるだろうなという男子だ。
「突然話しかけてすまない、私の名はクロード、これでも一応第一王子だ、よろしくな」
「挨拶だけですか?」
「疲れ切っているようだが…何かあったか?」
心配してくれるのはありがたいのだが、空気読めないときちいぞ?
「慣れないことをして疲れてしまっただけです、ご心配いただきありがとうございます」
「そうか…」
「それでは私はこれで…」
何だあの人、人が眠てぇのに話しかけやがってガチで
「めんどくさ…」
「今…何と…」
あっ心の声が出てしまった…。やべぇ、完全に死んだ…、王子に対して”めんどくさ”とか。
「…私は確かに面倒くさそうだと自覚しているのだが実際にそう言ってくれる人がいなくてだな…もし本当に休みたいのであれば行ってもらっても構わない、むしろ引き止めて申し訳ない」
自覚してんのかよ、じゃあ直せよ。
「…じゃあ私から一言いいですか?」
「何だ?」
少しぽかんとしている王子は俺の話に耳を向けた。
「…いずれ一国の王となる人物のするべきことをお考えください」
当たり前だ、こんな空気の読めんやつが王になってたまるかクソが
「そう…か、気をつけるよ…」
王子がそういうとすぐに去っていったため、俺はよろよろしながら自室のベッドに向かった。
クロード王子は考えていた。アウリスの言っていたことを。
「いずれ一国の王となる人物のするべきことをお考えください」
そうアウリスは言い放ったのだ。今、王となる人物として有力なのは弟のアルバートだった。だが、アウリスはまるで自分が王になると信じ込んでいたように見えた。
(すごいなアウリスは…さすがアリシアの見込んだ男だ。私では、敵わないな)
だが実際には欲丸出しの発言だったということ、ただの自殺行為だったのだが王子としてはプラスの意味で捉えていたようだ。
アウリスはベッドに凄まじい速さでベッドに駆け込む。
(…王子にあんなこと言って大丈夫だったのだろうか。まあいっか、納得してそうだったし)
そう思いながらアウリスは眠りについた。
「お兄様、そんな格好ですと危ないですよ」
マルクはアウリスの部屋に侵入していた。すやすやと寝ている様子を見て、相当疲れていることは何となく察することができた。
そんなアウリスを見るとついついイタズラしたくなってしまうのが子供。
「お兄様…失礼します…」
そう言いながら頬を触っていた。
「柔らかいですね…」
触り出したら止まらない、ずっともちもちしていた。アウリスの頬はとても柔らかく、まるで水を入れた水風船を触っている感じだった。
「…お兄様…大好きです♡」
そう言いながら、頬に唇を当てた。