おむすびころりん
短いです。読みにくいところがあるかもしれませんが、暇潰しにでも。感想を書いていただけると幸いです。
げんだいげんだい、普通の青年がいた。その青年は風が強かったからか、ノリノリで歩きすぎたのか、左耳に着けていたイヤホンを落としてしまった。イヤホンは物理法則を無視しているような軌道で転がっていき、小さな穴の中に転がっていってしまった。穴の中をスマホで照らしても、先が見えない。アリの巣にしては太すぎる穴だし、セミが鳴く季節でもない。青年は中がよう見えるようにその穴を掘ろうとした。すると、何かに押されたかのように、自分の腕も入らなかった穴に身体ごと転がり込んでしまった。''健康な青年すっとんとん♪'' ''健康な青年すっとんとん♪''
気づいたら少し天井が低い空間にいた。そこには自分の身長の半分もないような、首がなく、肩と頭が繋がっている胴長の生命体がいた。青年は驚いていたが、周りの生命体はあまり驚いている様子は無い。青年は混乱したが、先程のイヤホンが転がり込んだことが原因だと考え、言葉が通じるかは分からないが、一か八か在処を尋ねてみた。すると、その生命体の中でも指揮をしている生命体がこう答えた。「ああ、数日前に落ちてきたあの時代遅れのイヤホンか。捨ててしまったよ。」そこで青年は辺りを見渡し、確かに今の青年が暮らしている世界よりも文明が発達していることに気がついた。「ほらよ。きっと誰かが取りに来ると思ってもっと良いやつを用意しといた。サイズも人間サイズだ。持っていけ。」そう言いながら、生命体は青年に箱を渡した。「時々、お前さんのようにイヤホンを落とした人間がやって来るんだ。同じようにこうやって上位互換をプレゼントしているのさ」「そいつはここで開けないで、あっちに戻ってから開けてくれ。出口はあそこだ。俺たちにとっちゃ入口だがな。通りたいと思えば通れる。」
「まあこっちのことを話しても構いはせんが、誰も信じないと思うぞ。''ドア''も不定期で変わるしな。」
青年は展開にいろいろと混乱していたが、考えるのをやめ、一言感謝を告げて、''ドア''を通り、もと居た場所へ戻って来た。そして、こちらで開けろと言われていた箱を手で持っていることを確認し、中に何かが入っていることも振って確認した。「さすがに煙は出てこないだろ。」青年はぽつりと呟き、箱を開けた。
そこには有線イヤホンが入っていた。




