登場人物紹介
主な登場人物紹介 1章終了時
ネレデイア神
大陸にあらゆるものを生み出すことが出来る、創造神。天上と呼ばれる異界に、神として存在している。約1200年前、人々の信仰心により力を得て、異界を渡り大陸に顕現した。
その際、セイレーンと出会い、彼女を愛し、彼女に自身の神力と魔力を分け与えてしまう。その為、天上に帰れなくなってしまった。
大陸に長く留まれば、やがて神は消失してしまう。時間の概念が異なる天上に戻るため、セイレーンと交わり、二度と大陸に顕現しないという代償を払って、異界に戻って行った。
その後、セイレーンとの間に産まれた男児は、神力を引き継ぎ神国を建国。
セイレーンを失ったことを嘆き悲しみ、100年毎に記憶を持ったまま彼女を転生させる祝福を与えた。
異界からただ眺めることしか出来なくなったネレデイアの過度な執着心により、20数年を生きるとセイレーンの命を鍵にして収めるような大災害を生み出し、彼女を周囲から切り離してしまうということを繰り返している。
セイレーンの2度目の生以降、彼女の姿はそのままに髪と瞳の色を自分と同色にするという祝福も与え、自身との繋がりを強調している。
シャルロット 16歳
ディアモンド侯爵令嬢で、今生12度目を生きる聖女。
約1200年前の大陸北部の国に生まれ、膨大な魔力を持っていたため女王となるべく教育を受けていた。当時の名は、セイレーン。銀髪に蒼い瞳を持つ美しい少女だった。大陸の創造神ネレデイアと恋に落ち結婚するが、ネレデイアは天上(と呼ばれていた異界)に帰り、その後神の子を産むが命を落としてしまう。
以降、神の祝福により転生を繰り返し、毎回20数年で大災害を収めるため命を落とすという運命を持つ。そのため、人々からは聖女と呼ばれるようになった。
2度目以降の生からは、黒髪に紫の瞳を持つ、神秘的な美しさを持つ少女。ヴィクトールの婚約者となり、彼を愛するようになるが、やがて迎える大災害に殉じる覚悟を持ちながら、今を生きている。
ヴィクトール 22歳
ザイディーン王国の王太子。金髪碧眼の冷たい印象を与える美丈夫。均整の取れたスラリとした立ち姿で、女性に高い人気がある。
文武両道で努力家。剣術の腕は王国一と言われている。王族に相応しい魔力を持ち、国のために尽くし将来賢王となるべく育てられ、本人もそれを望んで成す為に生きてきた。公務以外では、かなり口が悪いが、家族や側近は大事にしている。
偶然シャルロットに出会い政略結婚を持ちかけるが、やがて恋に落ちる。彼女の運命を知り、それでも共に在りたいと願いシャルロットを助けようと足掻く覚悟をするが、国や民の為にシャルロットを切り捨てる可能性も受け入れている。
ランドルフ 28歳
タウンゼント侯爵令息。ヴィクトールの側仕えとして、11歳の頃から側近候補として共に過ごす。18歳に近衛騎士として王族に仕え、26歳の時にザイディーン王国近衛騎士団長となった。同年立太子したヴィクトールの側近となる。
ウエーブした緋色の髪と明るい緑色の瞳を持ち、やや垂れ目の優しげな青年。体格は良く大剣を扱い、転移も可能な優秀な魔法騎士だが、婚約者はおらず後腐れない女性と浮名を流している。
ニールセン 26歳
マイヤー伯爵の次男。ヴィクトールの側仕えとして、ランドルフと同時期、9歳の頃から共に過ごしている。
魔法師団のなかでも優秀な魔法師として入団当初から頭角を表し、現在は魔法師団副団長として、ヴィクトールの側近を務めている。
長めのプラチナブロンドを1つに結び、一重の鋭い眼に淡い赤色の瞳を持つ整った容貌。幼馴染の伯爵令嬢を婚約者に持ち、将来婿入りする予定。
ヒューイット 22歳
タッセル伯爵の後妻の連れ子。彼が産まれてすぐに死別した父親と、裕福な商家の娘だった母親との間に産まれ、両親とも平民だったため魔力がそれほど高くは無かった。
後に妻に先立たれたタッセル伯爵と未亡人だった母親が結婚。歳の離れた伯爵家の義兄弟がいるが、関係は良好。
ヴィクトールと同年で、幼なじみとして他の側仕えと一緒に育ってきた。
商才があり文官としての能力が高く、ヴィクトールの側近として優秀な執務能力を発揮している。
濃い茶色のストレートの髪をキチッと紐で結んで、黒に近い瞳を持つ眼鏡を掛けたやや童顔の青年。3歳歳上のタッセル伯爵令嬢と恋仲で、間もなく結婚することになっている。
マリアンヌ 18歳
ザイディーン王国第1王女。緩やかな癖のあるプラチナブロンドに、透き通った湖のような水色の瞳、儚げで整った顔貌で、妖精のような美姫と称されるが、実際は明るくしっかり者で、立場を弁えた賢い女性。
兄であるヴィクトールには時々辛辣。
ルーファス 15歳
ザイディーン王国第2王子。金髪碧眼の兄に良く似た容貌だが、瞳が大きく優しげな雰囲気を持つ。素直で歳の離れた兄にを尊敬している。
将来、兄を助けて国のために役に立とうと、努力中。
学校の先輩であるシャルロットを想い続けてきたが、彼女が兄の婚約者となり、互いに想い合っていることを知り、何も言わずに身を引くことに。現在、隣国のガイザール帝国に留学中。
シャウエン 23歳
セイレーン神国の国王。12歳の頃、シャルロットと出会い彼女を兄のように見守りながら育ってきた。これまで、神国の王族として、シャルロットと共に禁術や呪術の対応をしてきた。魔力の他に神力も使えるが、その為神からの干渉を神罰という形で受けることもある。
神と聖女に仕える神国の国王だが、シャルロットが聖女の運命に苦しんでいることを理解し、解放するために動こうとする。
シャルロットと婚約したヴィクトールを歓迎し、彼と共にシャルロットの為に行動することが多い。
サラリと流れた癖のないやや長めの黒髮、切れ長の蒼い瞳に理知的な色を宿し、整った顔立ちの青年。
フェリアス 17歳
ガイザール帝国の第1王子。帝国の王位継承権は能力主義のため、未だ立太子はされず、その気もないが、天才的な頭脳を持ち、研究や情報分析が得意、魔法のセンスも良い。魔力は高いものの2属性しか使えないが、全ての属性魔法について、理解がある。
11歳のときに、他者の命を代償に掛けられた呪術により生死の境を彷徨うが、シャルロットとシャウエン、エンデンによって助けられ、以後シャルロットを想い続けている。シャルロットの成人前にディアモンド家に婚約を申し込むが、当主より娘を外国に嫁がせるつもりはないと、断られた。
淡い栗色のふわっとした髪に琥珀色の瞳を持つ、整った面立ち。
ゼルメル 26歳
ダイアンサス皇国の皇帝。父親である前皇帝が、周辺国に攻め入り侵略を繰り返し、国内外を荒らした上国民を顧みず圧政を敷いた為、実弟と共に暗殺し、皇位を簒奪した。
現在は、国内の治世に忙しいが、もともと乱世の戦いの中に身をおいて生きてきたため、力を振るえないことにストレスも感じている。
褐色の肌、短く刈り上げた銀髪、紅色の瞳、背が高くガッシリとした体格で鋭い視線の持ち主。政略で娶った妻が3人いるが、強い関心はなくどの妻にも平等に接している。
ヴィクトールと手合わせをして敗北したが、お互い力を出し切り思う存分戦えたことに味を占め、時々ヴィクトールに対戦を申し込む為、結界や治癒を行うシャルロットと共に、若干面倒に思われていることに気づいていない。
ユージーン 48歳
ザイディーン王国の現国王。ヴィクトールの父親。妻はレイラ妃44歳。
アイリーン 40歳
ガイザール帝国の現女王。フェリアスの母親。王配は、キース48歳。
アルバート 51歳
ディアモンド侯爵家現当主。シャルロットの父親。宰相補佐兼上級魔法師。
レオンハルト 26歳
ディアモンド侯爵令息。ヴィクトールの近衛騎士隊長。シャルロットの兄。
エカテリーナ 48歳
ディアモンド侯爵夫人。元治癒士。シャルロットの母親。




