♯0話 大北来瀬の人生Ⅱ
陽と陰のグループどちらとも深すぎず浅すぎずの関係を保って高校の学校生活を送った。
そんな自分でも自らこの子は仲のいい友達と呼べるのは数人いて、
その人たちは自分との性格の愛称が良くてその時間は楽しかった。
高校を卒業し大学はそこそこのところにいけた、特になりたい職業はなかったし無難な学科へ。
大学こそはもっとはっちゃけようと思っていたが自分には大学生のノリは全然合わないらしい
新入生の飲み会もそうそうに抜け出した。心の中では他の大学生みたいにもっと皆と喋りたいし、
楽しみたかった。帰り道は暗かった、夜にあまり外に出なかった優等な生徒の自分にとってそれは
案外、心地いい世界だった。飲み会を抜けてよかったと少し思った。
大学は高校とは全然違う高校の先生がよくそう言ってた。
そうだった、一切友達ができない。喋る人もいない、
そんな自分にはサークルの扉を開くことができない。
基本大学とバイトの行き来、娯楽といえば動画視聴と睡眠あとネットの友達と喋る事だった。
ネットを介してのやり取りはこんな自分、でもこんな自分だからこそ上手く楽しめた。
顔見たり、相手の気配が感じられなかったら案外喋れた。
大学も卒業できた。就職活動の面接はゲロの気配を首元に感じながら頑張った。
でも驚いたことは意外とうまく面接できたことだった
「やればできる」という言葉はあながち間違えじゃなかった。
そのおかげで平均より少し高い給料の会社に内定が決まった
そして自分は会社が近くにある新しい家に引っ越すことに、
ほとんど荷物も段ボールに入れ終わり
今はガランとした部屋に数個の段ボール、その中心に残してた布団に寝転がっていた。