林彗麗
・本小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
■登場人物
林彗麗・・・クラブ歌手。
■時代背景
1932年1月ー3月 第一次上海事変。中国では1.28事変。日本軍と中国軍の軍事衝突
同年3月 満州国建国
同年5月 5.15事件、犬養首相暗殺。
同年9月 関東軍と満洲国で日満定義書調印。
一九三二年五月某日
上海 フランス租界
上海を『魔都』と呼んだのは大正時代の作家 村松梢風と言われている。上海を表す言葉としてこれほど的を得ている表現はなく、それから十年は経っていても、やはりこの街は『魔都』なのであった。
上海には共同租界区とフランス租界区という二つの外国人居留地が存在し、日本租界は共同租界に存在した。それぞれの国が自国の自治を行い、干渉する事は不可能であった。しかし境界はあいまいで、様々な人種が租界内を自由に行きかっている。夜の上海租界では、大通りには赤や青の電飾が溢れ、カフェやナイトクラブは着飾った男女で溢れていた。一方その一つ入った裏路地は、ひっそりとしており道に人の気配もない。ただ粗末なカーテンから漏れる薄明りと隙間から立ち上る独特な甘い香りのする煙は、誘惑に溺れる者達の存在を醸し出しているようだった。光と闇が紙一重で混在する街、それが『上海』なのである。
フランス租界区の大通りの一角にあるナイトクラブ「ローズブルー」は歌とバンドが人気の店で今日もお客で溢れていた。店の外に黒塗りの車が二台横付けされ、ドアマンがすかさず歩み寄りドアを開ける。
「いらっしゃいませ、劉様」
ベージュにグレーのストライプの入ったスーツ、同系の帽子を被った劉と呼ばれた若者は、車を降りるなりドアマンに聞いた。
「今日は林小姐か?」
「はい、そうです」
「そうか」
「ご案内致します」
劉は嬉しそうに頷くと、真っ赤なバラで作った大きな花束をボーイに渡し、複数人の取り巻き達と中に入って行った。
中では当ナイトクラブの歌姫である林彗麗がバンドを従え歌っていた。細身の体を真っ赤なチャイナドレスに包み、ウエーブかかったセミロング黒髪を同じく真っ赤な大輪の薔薇で飾っている。ステージ下のダンスホールでは、カップルの客同士、客と店の女性で各々が好きな調子で踊っており、彗麗がアメリカのヒットナンバー『Just Friends』を軽快で明るい声で歌うと、西洋人の客達も楽しそうにリズムをとった。
ボーイに案内された劉は、満席のテーブルの中でぽっかりと空いていた中央後方のVIP席に通された。劉はステージに立つ彗麗に釘付けになったまま惚けながら席に着く。彗麗の目線の先にも劉達の姿が目に入り、彗麗は劉に向かってニコリと微笑んだ。途端に劉のテーブルが沸き立つ。一方、二階のバルコニー席から同じように彗麗を眺めている男が一人。男は煙草に火をつけた後、近くに来たウエイターに声を掛けた。
「楊様、何か」
「これをあの歌姫に」
そう言って一輪の白薔薇を差し出した。
出番を終えバンド演奏だけのダンスタイムに入り、彗麗が袖まで来ると舞台下からウエイターが赤い薔薇の花束を差し出してきた。
「劉さんからです。後で席に来てほしいとの事ですが・・・」
彗麗が受け取って劉の方を見ると、劉は蔓延の笑みで手を振ってきていた。最近よく顔を見せるようになった男で、噂によるとどこかの州の知事の息子らしい。上海の大学に来てそのまま住み続けているそうだ。きっと親の金で遊んで暮らしているのだろう。
「そうね・・・」
彗麗はどんなご贔屓様が来ても、客席に行き酒の相手をするような事はしない主義である。ニコリとはしたがそれ以上はお断りだ。
「それから、これも」
別のウエイターが別の花束を差し出す。一輪の白薔薇である。それを見た彗麗は目を丸くして、客席を見渡した。
「どこ?」
「え・・・と、二階の楊様です」
即座に二階バルコニーを見上げると、黒のスーツでゆったりと足を組んで座っている楊傑がいた。彗麗と目が合うと、すっと帽子の鍔を上げ微笑む。それを見た彗麗も途端に笑顔になった。
舞台を抜けて楽屋の通路に出た所で、彗麗の世話をする為に三人のダンサーの女の子が待っていた。彗麗はいつものようにやって来たのだが、なんだか雰囲気が違う。
「ちょっとお客様の所へ行って来るわ」
「え?はい」
ステージが終わったら、装飾品と靴を三人に渡して、さっさと楽屋に入るのが彗麗の通常行動だ。ましてや、客の所に行くと言うのは前代未聞である。
「これ楽屋に置いておいてちょうだい」
そう言って、劉からの赤い花束を渡し、渡されたショールを羽織った。
「あの、そっちのは・・・」
「これはいいの。持っていくから」
彗麗は白い薔薇を振りながらニコリと笑った。そしてそのまま客席に出るドアを開け、二階に上がる階段を登って行く。彗麗の一連の動作をあんぐりと口を開けて見守っていた女の子達は、はっとして顔を合わせた。
「・・・ねえ、見た?」
「見たわよ!」
「客席に出るなんて・・・あのお姐さんが」
女の子達は、舞台袖に向かい隙間から客席を眺め、二階バルコニーにいる男性に目を止めた。姐さんの会う相手はあの人に違いない!
「いい男ね」
「姐さんのいい人かしら?」
「そりゃそうよ、見てお姐さんのあの顔、すごくうれしそうだもの」
帽子をテーブルに置き、グラスを傾けていた楊傑は、目の前の気配に気が付いて顔を上げた。そこに彗麗が立っていた。楊傑は愛おしそうに彗麗を見つめる。
「やあ、元気そうだな」
彗麗もうれしさを抑えきれない笑顔で楊傑を見つめた。
「・・・兄さんも」
楊傑と林彗麗は同じ養父母の元で育った兄妹だった。内陸の乾燥した土地の農村で自給自足に近い質素な村だったが、なぜか迷い込んで来る人が多かった。楊傑が家で過ごしていたある日、養父が汚れて痩せ細った小さい女の子を抱きかかえて帰って来た。事情は分からないが自分とさほど違わない境遇だろうと楊傑は察した。養母が食べ物を出すと無我夢中で頬張る。隣の部屋から見ていた楊傑は、自分が来た時もこんな感じだったのだろうな、と思ったものだった。彗麗は楊傑より五才ぐらい下と思われた。楊傑と同じく、小学校を卒業後に軍の諜報員養成所に入れられた。入れ違いだった上、特殊任務部で単独任務が多く全土を移動する楊傑と、上海支部の一員として上海の情報を収集する任務の彗麗は、ほとんど顔を合わせる機会はなかったのである。
「何年ぶりかしら?」
彗麗は純粋に兄に会えた事を嬉しそうに言う。楊傑も楽しそうにグラスの氷を揺らす。
「何年だろうな・・・。思い出せないが、あの時はまだこのクラブの見習いだったよな」
「え?それ以来になる?」
「うーん。化粧っ気もなくて髪も三つ編みのお下げだっただろう?」
「じゃあこんな姿の私は初めて見たのね」
「ああ・・・化けるもんだな」
「ふふふ、どう?」
「うーん」
楊傑はポーズを取る彗麗をまじまじと見た。
「まあ・・・少し老けたな」
「ひどいわね、大人になったって言ってくれる?」
「嘘だよ、見違えた。・・・綺麗だよ」
おどけた顔でからかった後、ふっと眩しそうに見つめられ、彗麗はなんだか気恥ずかしくなった。ごまかす様に下を向きコーヒーカップに口をつける。
「いつ上海に?」
「十日前だ。満州から汽車でな」
「え?満州にいたの?」
満州は二か月程前に満州国が建国されたばかりだ。
「ああ、天津から関東軍の動きを探っていたんだが、あっちは支部を作る事になって任せる事にした」
「大丈夫なの?」
うーん、と楊傑は苦い顔をして唸った。
「まあ・・・もっと悪い情報が入って来たんだ」
「悪い情報?」
楊傑は眉間に皺を寄せてゆっくり言う。
「犬養毅首相が暗殺されたそうだ。それも自国の海軍将校にな」
「まあ・・・」
五月十五日、海軍青年将校達が総理大臣官邸にて犬養毅首相を殺害した。俗に言う五・一五事件である。この事件以降、与党と野党の与党の党首が総理大臣となる議会制民主主義の政党政治が崩れ、政党の垣根なく同じ思想の者を集めた挙国一致内閣が発足する事となった。これにより日本は軍部中心の内閣となり軍国主義に突き進む事になるのである。
「この先、日本の軍部の影響が益々強くなるだろうとの軍統の認識だ。それで上海での日本人の往来を監視するように指令が来た」
帝国関東軍の監視ではなく、大日本帝国の軍事の方を監視する方に変更になったという事だろう。
「そう・・・相変わらず忙しいわね、兄さんは」
「まあ・・・、今が正念場だからな。これ以上好き勝手にやられる訳にはいかない」
そう言って、楊傑は険しい顔でグラスを傾ける。特殊任務部の諜報員は基本単独行動で、任務の範囲で何をするのかは個々の裁量に任される。判断次第では戦局を変えてしまう事だってあり得る。そして特に対日本人諜報員の楊傑は、今は途切れる事なくそれをこなしているのだ。自分とは比べ物にならない程の重圧を背負っているに違いない。彗麗はまじまじと楊傑を眺めた。
「どうした?」
「兄さんだって、ちょっと老けたんじゃない?」
「なんだよ、仕返しか?」
「違うわよ、男はちょっと渋いくらいがいいわ。スーツが決まってるな、って」
「・・・・そうか、小遣いが欲しいんだな」
そう言って胸ポケットから財布を探るふりをする楊傑に、彗麗は思わず声を上げて笑った。
「もう、兄さんったら!」
眉間の皺が深くなったのよ。きっとこれまでいろいろあったんでしょうね、多分私にも言えない事も、沢山あるんでしょうね、と彗麗は思った。ひとしきり笑いあった後、楊傑が真面目な顔に戻る。
「で?上海は、最近はどうだ?」
上海では一月にのちに第一次上海事変(中国では一.二八事変)と呼ばれる日本軍と中国軍の大規模な軍事衝突が起きていた。三月に日本軍の戦闘中止宣言で収束したが、この事変で日中間対立だけでなく租界地区に住む西洋諸国からも日本への非難の声が多くなっている。
「街自体は平常に戻りつつあるわ。でも日本人が他国の租界区へ出入りするのは厳しくなったようね。前はこの店にもよく来てたけど、今は誰も来やしないわね」
「日本租界の様子は?」
「一.二八の前に大部分が日本へ帰って行ったようだけど、ここ最近また増えだしている。船の本数も増えたし、本格的に日本人街を作る気なのか日本式の学校や病院を建設しているみたい」
「そうか・・・」
楊傑は頷いた。
「お前の協力者で日本租界に潜伏している奴はいないか?」
「もちろん、いるわよ」
「日本国内の情勢を掴んでおきたいんだが」
「だったら最近日系の新聞社に勤め始めた人がいるわ。その人がいいと思う」
「信頼できるか?」
「ええ、真面目で情に熱い人よ」
「こっちに回してくれ」
「分かったわ」
「俺も少しの間日本租界に潜入してみるつもりだ」
「日本人として?」
「ああ・・・大丈夫だよ。天津では中国人だとバレなかったし。こっちは天津より境界線は曖昧だから難しい事はないだろう」
「それは心配してないけど・・・」
「・・・ん?」
とても深刻な顔をしていたのだろう。楊傑が不思議そうに彗麗を見た。
兄さんは本当にそれでいいの?だって・・・兄さんは日本人でしょ。知ってたのよ、私。兄さんが本当は日本人だって事。
彗麗にある記憶が蘇ってきた。
3章------------------
あの日は乾燥した強い風が吹いていた。昼間なのに黄砂の飛来で空は薄黄色く霞み、まるで夕方の様相だった。兄さんは十歳ぐらいで私はもっと幼かった。私が庭に出た時、丁度学校から帰ってきた帰ってきた兄さんが、家の門の前で痩せ細った男に声を掛けられていた所だった。養父母はよく物乞いや行き倒れの人たちに水や食べ物を提供していたので、そういう類の人だろうと思っていた。兄さんの所に行こうと門の近くまで行ったが、私はそこで足を止めた。二人は話していたのだが、その言葉が私にはまったく分からなかったのである。男は驚いた表情で兄さんに何かを言っているし、兄さんもそれに返事をしている。どこかの方言なのかな?私は家の中に戻り、養父を探した。
『父さん、お兄ちゃんが誰かとお話ししてるよ』
『ん?』
そう言って養父は外に出た。その時、男は兄さんの両肩を掴んで必死で何かを言いながら揺さぶっている所だった。途端、養父は二人の元へ走って行き、兄さんを男から引きはがしたが今度は父と男で口論になった。騒ぎを聞きつけた養母も飛び出してくる。
『母さん!二人を中へ!』
養父がそう叫び、養母は急いで兄さんの手を掴んで引っ張り、戻って来て私を抱き上げた。
『なぜこんな所に!』
『あの子は私の子だ!』
男が怒鳴りながら養父の肩を押す。養父も男を押し返す。そこまで見えた所で養母が入口の戸をぴったりと締めた。そして私達を一番奥の寝室に入れると、布団を被せてその上から抱きしめる。
『大丈夫だからね、じっとしてるのよ』
一体何が起こっているのか分からず、兄さんも私も瞬きしてお互いと母さんを見ていた。どれぐらいそうしていたか・・・しばらくして養父がゆっくりと部屋の戸を開けて入ってき来た。
『終わった・・・もういいぞ』
外に出てみると、あの男はもういなくなっていた。その後、父が兄さんを自分と離れた場所に連れ出し、何かを言い聞かせていた。兄さんもただただ頷いていた。その後はいつも通りの両親に戻り、以降その事は記憶からも忘れ去られていた。
だが、任務に着き日本人と接するようになった時、あの記憶が蘇り、そして意味が分かったのだ。あの時、家の前に来た男は日本人だったのだ。兄さんはその日本人と日本語で会話をし、兄さんが日本人だと分かった男は兄さんに何かを言った。それから養父が出て行き、私達が奥へ行っている間に、きっとどこかに連れて行ったのだろう。そしてあの男は多分・・・。
自分が養成所に入った時、兄さんは優秀卒業生としてよく話題に出ていた。対日本人の諜報員候補生は台湾に留学をして日本語や日本式の佇まいを覚えてきていたが、そんな経験をせず成績は抜群だったと言う。当時はただ自分の兄が誇らしかったのだが、そんなのは当たり前だったのである、だって兄さんは日本人なのだから。
「なんだ?」
楊傑が首を傾げてもう一度聞いてきた。深い事情があるに決まっているが、どこまで自分が理解できるかは分からない。もしかしたら兄さんだって、全てを理解している訳ではないのかもしれない。それに聞いた所でこのもやもやした感情を払拭する事はできないだろう。
「・・・ううん、なんでもない」
「ええ?」
「なんでもないわ」
「なんだよ、変な奴だな」
この先何があってどうなっても変わらない事は一つ。兄さんは私の家族で私の兄だ。今はそれだけでいい、と思う事にした。きっと時が来れば、おのずと知ることになるだろう、お互いに・・・。
舞台袖からは相変わらず三人の女の子が二階を見上げていた。
「本当に・・・楽しそうね、お姐さん」
「うん、うらやましいなぁ」
見た事もない笑顔で笑っている彗麗を新鮮な気持ちで見ていたが、一人が別の方に目を向けて青ざめる。
「でも・・・大丈夫かしら?・・・あれ」
「ん?」
指さす方を見ると、VIP席で彗麗が来るのを待っていた劉が、二階の二人に気が付いて腰を浮かせた所だった。
「あ・・・まずい」
「ねえ、最近父さん母さんと会った?」
「ん?いや・・・会ってない。そもそも内陸に行かないからな。お前は?」
「私も・・・。落ち着いたら、帰りたいわね」
「そうだな・・・」
多分帰れるとしたら、この戦争が終わってからだろう。その為には今は自分達ががんばるしかない。楊傑はタバコに火をつけて大きく吸ってから、内ポケットから紙とペンを取り出し、筆を走らせた。
「連絡先だ、何かあったらここに」
「分かったわ」
楊傑が差し出したメモを受け取り、読みながら聞く。
「それで?今の俗名は?」
「楊傑と呼んでくれ」
「楊さん、ね」
彗麗はメモを折り畳み、それからまっすぐ楊傑を見た。
「任務のコードネームは?」
楊傑はふうっとタバコの煙を吐いてひとしきり考えた後、ゆっくりと答えた。
「黒狼」
彗麗は頷きながらにっこり笑った。
「・・・了解」
タバコを消すと、楊傑は帽を持って立ち上がった。
「じゃあ、またな」
「ええ」
そのまま見送ろうと彗麗も立ち上がったが、楊傑が背中を向けたまま動きを止めた。
「?」
楊傑はゆっくり彗麗に寄る。
「どうかした?」
鋭い視線で吹き抜けの下を指し示す。
「下から、誰かに睨まれている気がするんだが・・・」
「え?」
彗麗が下の席を見ると、劉達が楊傑を睨みつけてる。
「あ・・・・」
「黑帮か?」
「いえ、知事の息子」
「・・・似たようなもんだな」
楊傑が席を立ったのを見て、劉は取り巻き達に何かを指示し、取り巻き達が外に飛び出して行った。劉もひとしきり睨みつけた後、外へ出て行く。目の端で様子を見ていた楊傑はため息をついて彗麗を見た。
「見ろ、争いの相手は日本人だけじゃないさ」
「殺さないでよ、私の大事なお客なんだから」
迷惑そうに顔をしかめた彗麗に、楊傑はニコリと笑って帽子を被る。ウエイターからコートを受け取ると、羽織りながら出口に降りて行ったのだった。
「はあ・・・困った兄さんね」
ふふっと笑い、彗麗はメモを胸元に挟んだ。階段を降りると、三人の女の子が走り寄って来る。
「お姐さん!あの方大丈夫かしら」
「え?」
「VIP席の人たち、すごい剣幕で出て行ったわ」
「銃も持ってたみたい」
女の子たちが青ざめているのを見て、彗麗はくすりと笑った。
「さあ・・・どうかしら。知らないわ」
そう言うと、唖然としている女の子達の横をすり抜け、ホールの奥でチークナンバーを弾いていたピアノマンに声をかける。
「一曲歌うわ」
「曲は?」
「そうね・・・・『Someone to Watch Over Me』を」
ピアノマンがしっとりと弾き始めると、彗麗は白い薔薇を見つめ歌い始める。
会いたくてたまらない
私を見守ってくれる人・・・
会話を楽しんでいた客達はひと時手を止め、彗麗の歌と佇まいに見入ったのだった。
『林彗麗』終わり
1作目にと書いた話です。『天津』を置いたのでちょっと話の向き先を変えていこうと思います。
女の人は結構登場させたいと思ってます。