ロボット小説を書こう!
ロボット小説を書こう!
……いきなりなんの事やら……と思われるかもしれませんが、この題名でこの本文を今現在読んで頂けている読者様方におかれましてはきっとロボットが大好きなのだとお察し致します。
みんな、巨大ロボットは好きか! 等身大ロボットも好きか! アンドロイドにサイボーグ、メカ少女は?!
私は大好きだ!
ロボットが登場するアニメやゲーム、マンガ、それにもちろん小説は須らく好きだし、立体物も好きだ。
あまりに好きすぎて、ついうっかりこの小説家になろうでロボ小説を書いてしまったほどだ。お陰様で初の創作活動にも関わらず、100万文字の超長編で完結した。読んでくれた皆様、本当にありがとうございます。
そう、ドが付く素人の私でもロボ小説は書けたのだ。
必要なのは少しのロボ的知識、それと一杯のロボ愛! それだけ! 技術とか技法とか知らん! んなもん後からついてくる! たぶん!
そう、ここで冒頭のロボ小説を書こうに戻ってくるのだ。これを読んでいる方の中には自分も巨大人型ロボットが登場するような小説が書きたいと思っている人もいるだろう。もしくは既に執筆している作者さんもいるだろう。
そんなあなた達に伝えたい。決して、ロボ小説を書くことは難しい事ではないと。
ここは小説家になろうという小説を投稿するサイトだ。作者の技量も上手い下手もない。ただ、好きなものを好きに書いた小説を投稿する場だ。
この世の中にはプロ・アマ問わずにロボットのイラストを書く人は沢山いる。マンガや自主制作アニメを作る人もいる。フル3Dのロボットアクションゲームを個人で制作する人だっている。
それなら、ロボ小説を書く人が沢山いてもいいじゃないか!
己の妄想を文字にしてぶつけろ! 足りない分は勇気で補え!
メカ設定が多くて複雑? いいじゃないか! 世界に深みが増す!
暗くて重い話ばかり? いいじゃないか! 複雑な人間関係をリアルに書いてるだけだ!
バトルばっかりで飽きられる? いいじゃないか! バトルとはロボットの最大の見せ場、そこで魅せずして何を書く!
挿絵が無いとカッコいいデザインを伝えられない? いいじゃないか! 詳細なデザイン図は書籍化する時までとっておけ! 描写は書き方次第でどうとでもなる!
ぶっちゃけた話、別にロボットものだから書くのが難しいわけではないのだ。もともと創作自体が一種のハードル、異世界ファンタジーだろうが現代ラブコメだろうが本格SFだろうが、物語を作る事自体がそもそも簡単な事ではなかったりする。なにもロボに限らないので安心(?)してください。
よく言われるのが「文字だけではロボの見た目を描写し辛い・煩雑化する」という意見。これはなにも頭の先からつま先までこと細やかに書く必要はない。必要な特徴だけを抽出すればよく、全部書かなくていい。
異世界ファンタジーを舞台にした小説で、主人公が手に入れた伝説の鎧を詳細に、数ページに渡って描写している作品はあるだろうか? いやひょっとしたらあるかもしれないけど、そんな鎧の部位ごとに装飾や形状を書かれてもこっちは読む気が失せてしまう。
ロボットなら人型かどうか、大きさ、メインカラー。後は頭部のツノだとか、キャノンを背負ってる、背中に飛行翼が生えているといった読者に伝えたい特徴を書けば、それで勝手に想像してくれる。あとは必要に応じて適宜補足していくのだ。特に強調したい特徴は繰り返し描写。アニメのバンクって作画負担の軽減だけじゃないのよ。
ロボット同士の戦闘は迫力があるものの、書くのが難しい……そんな事を思っている人は少なからずいるだろう。
そんな事は全くない! というか、せっかく人型なんだから生身の人間と同じアクションが出来るし、むしろ格闘技やらせてもいい。もし殴る蹴るといったアクションが苦手なら、銃撃戦メインの戦場にすればいいし、ロボットに魔法を撃たせてもいい。逆に、人間でない事を最大限に生かしたアクションを行わせるのも手だろう。
何も小難しく描写する必要はない。人間と同じ姿をしている事をどんどん活かすのだ。それを設定上の大きさにスケールアップするだけ。どんどん天元突破させよう。
他にも「ロボットは〇〇だから〜」というネガティブな意見、それは本当にネガティブなのだろうか。少し見方を変えればそれはポジティブにならないだろうか。
フィクションの一つの到達点であろう人型巨大ロボットが闊歩する世界、多少の理不尽や矛盾は仕方ない。むしろ作者の設定力の見せ所だ。なぜ人型ロボットが兵器として存在するのか、リアリティを持たせるも良し、オカルトに吹っ切るのも良し、発掘した太古の機動兵器が何故か人型だった、でも良し。
要は「それらしければ」なんでも良いのだ。
ロボットは良い。所詮は空想上の産物、実際にロボットを建造しようとすれば様々な物理的法則や技術的問題が立ちはだかる。しかし我々の妄想の世界では雄々しく鋼鉄の巨人がそびえ立っていることだろう。
繰り返しになるが、ロボ小説を書くことは決して難しくない。ロボットが登場するイラストやマンガ、アニメやゲーム制作もハードルは高くない。そりゃ、最初から上手くできる人はごくごく限られている。殆どの人は端的に言って下手っぴだし、私自身も自作小説の一話目とか今読み返すと拙いのが良く分かる。というか今でも技術的にはまだまだひよっこレベルだと思う。
それでも少なくない人たちが応援してくれたので二年弱の連載を続けられたし、少しは上達してる筈。たぶん。恐らく。メイビー。でもいつかはこう言いたい。「俺は素人ではない。専門家だ」と。
もしロボ小説を書きたいと思っている人がいればすぐに書き始めるべきだ。拙くていい、単調でもいい、評価ポイントが低くてもいい(とはいってもポイントが欲しいのは人情)、短くてもいいからまずは一作完成させよう。(ブクマは)ねだるな、勝ち取れ! さすれば与えられん!
自分が考えた、自分だけのロボット。そのロボットが自由に動き回る。それだけで胸が躍る。少なくとも私はそうだ。その妄想空想を実現出来るのが小説だった。良いじゃないか、厨二病な妄想でも。ここでは一番恥ずかしい妄想を披露した奴が一等賞を貰える場所だ。そこへ、ぼくがかんがえたさいきょうのロボットで殴り込みに行って何が悪い。ロボットなんだぞ、さいきょうなんだぞ!
ふぅ、疲れた。
思いついた事をつらつら書いてしまったのでとても読みにくい文章と構成になっていること請け合いだろう。その点は誠に申し訳ありません。
現状の小説家になろうに於いて、ロボ小説は様々なジャンル・テーマに数で劣っているのは事実だ。とてもではないが、ウェブ小説界隈で流行ってるとは言い難い。
しかし、だからといってロボ小説を敬遠するような考えだけは避けて欲しい。面白いロボ小説はあちこちに埋まっているし、需要は確実にある。
最後に、あなたが読んでいて面白いと思った作品はなるべくポイント評価、あるいは一言でもいいので感想を書いてあげて下さい。これはロボ小説に限らず全ての作品に、です。書いている人はAIでもなんでもなく、普通の人間です。褒められればやる気が湧いてくるし、貶されれば簡単に筆を折ってしまうでしょう。
私の願いはロボ小説を含め、色んなジャンルが盛り上がる事です。数多くの作品が世に生み出されることで多様化が促進し、これまでには無かった作品が発表される筈です。私はそれを読んでみたいのです。
それでは、全ての創作者の筆がスラスラ進むように祈りながら、このエッセイのような駄文を終わりにさせて頂きます。